第79話
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邦会議もありますし、せめて備えを残しておくためにも…………―――現時点でTMP方面に伝わっている情報をお伝えします。どうか協力させて頂けないでしょうか。」
リィンの提案に少しの間考え込んだクレア少佐はリィン達と協力する事を決め、リィン達に自分が知る情報を伝えた。
「…………なるほどね。西風の連中は数名程度。赤い星座は、中隊クラスが移動していた形跡があるのか。」
「結社の執行者の娘は最初の特別演習でリィン君達に討伐されたそうだから、残っている幹部クラスが連れてきた手勢といったところかな?」
「ええ、”閃撃”のガレス。―――どうやら数日前にこの街に立ち寄ってるそうですが。一方、西風の面々は頻繁に目撃されているようですね。」
「ええ、赤い星座の方は野営地を築いていると思われます。それについてはニーズヘッグや紫の猟兵達も同じでしょう。」
「今の所紫の猟兵については正体が不明ですが…………クレア少佐達―――TMPもわからないのですか?さすがに情報局も掴んでいないのはあり得ないと思うのですが…………」
「…………恐らく情報局は既に把握しているのだと思います。ただ、ミリアムちゃんやTMP方面には伝えていないのかと。ちなみに護衛船団”銀鯨”のメンバーでないのは判明しています。そちらは、バラッド侯の私兵団やクライスト商会、クロスベルのラマール領邦軍などに、新たに雇われたそうですから。」
セレーネの疑問にクレア少佐は複雑そうな表情で答えた。
「そうだったんですか…………」
「クライスト商会…………あのヒューゴの実家だったわね。最近、帝都でも飛ぶ鳥を落とす勢いみたいだけど。」
「そしてラマール領邦軍―――いや、ユーディット皇妃陛下とバラッド侯か…………どちらも昔から”才媛”と”放蕩者”と、まさに対極に位置している形でそれぞれ有名だったが。どうやらバラッド侯は完全にエレボニア側の次期カイエン公になるつもりでいるみたいだね。」
「ええ、統合地方軍についてもウォレス准将を振り回す形で口出しているみたいで。峡谷方面が放置されているのもそのあたりが原因の一つでしょう。」
「そういえば峡谷方面はクロスベルとの国境ですのに、統合地方軍の兵士の方達はこのラクウェルでは見かけませんでしたわね…………」
アンゼリカの推測とクレア少佐の説明を聞いたセレーネは特務活動の最中にラクウェルや峡谷を回った時の事を思い返した。
「で、そんな状況を帝国政府は放置しておいて不手際を狙うと。サザ―ラントと一緒ってわけね。」
「……………………」
「…………状況はわかりました。いずれにせよ、この周辺にいる猟兵団は全部で4つですね。結社と関係がある”赤い星座”に何者かに雇われた”西風の旅団”―――そしてに”ニーズヘッグ”と正
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