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英雄伝説〜灰の軌跡〜 閃V篇
第79話
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いるのでしょうね…………)
ミゲルに対する皮肉を口にしたリィンを見たセレーネやメサイア、アイドスはそれぞれ苦笑していた。
「い、いやだなぁ先生。”灰色の騎士”ともあろうお方が。――――って、そっちにいるのは”紫電”の姐さんに、ログナー家の!?」

「フフ、前に仕事で何度か会ったことがあるわね。」

「私の顔を見てすぐにわかるとはなかなか優秀じゃないか。」

「へ、へへ…………アッシュにとっちゃメシのタネなもんでねぇ。どちらも振るいつきたくなるようなイイ女だし、お近づきになりたいが…………って、ああっ!?全裸のキレイな姉ちゃんが!?」
リィン達から逃げ出そうとしたミゲルは隙を作るために古典的な方法でリィン達の隙を作ろうとし
「えっ!?」

「って、そんな手に――――」

「それは大変だ!どこだい、どこにいるっ!?」

「ア、アンゼリカさん…………普通に考えてそんな女性はいませんわよ…………」
ミゲルの古典的な隙の作り方にアンゼリカが見事嵌るとミゲルはリィン達に背を向けて逃げ出し
「しまった…………!」

「追いかけるわよ!」

「はい!」

「って、あれ?全裸っていうのは…………」
それを見たリィン達はミゲルを追い始めた。


「くっ…………ちょこまかと!二人とも、あんな見え透いた手に引っかかるんじゃないっての!」

「面目ない…………!(一瞬気を取られたな…………)」

「いや〜、恐ろしい精神攻撃だったねぇ…………!」

「まあ、アンゼリカさんにとっては効果抜群だったでしょうね…………」
ミゲルを追いながら呆れた表情で声を上げたサラの注意にリィンは申し訳なさそうな表情で答え、暢気に笑っているアンゼリカにセレーネは疲れた表情で指摘した。ミゲルを追っていたリィン達だったが、ミゲルは何度も住宅を逃走経路に使った為、その逃走経路で起こった住民のトラブルに巻き込まれたリィン達はミゲルの追跡を中断させられていた。

「へ、へへ…………!何とか撒けそうだな…………このままヤサに戻ってしばらく隠れてりゃ…………!」
リィン達が追ってこない事を確認したミゲルが勝ち誇った笑みを浮かべて再び走り始めたその時、曲がり角からある女性が出てきた。
「ミラーデバイス、セットオン。」

「へっ…………(おっ、いいオンナ―――)」
突然現れた女性をミゲルが呆けた様子で見ている中女性――――いつもの軍服姿ではなく、内戦時の活動に来ていた私服姿のクレア少佐はミラーデバイスをミゲル目がけて解き放った!
「たわらばっ…………!……………………」
ミラーデバイスが顔面にぶつかった事で吹っ飛ばされたミゲルは身体をピクピクさせて気絶していた。
「これは…………」

導力反射盤(ミラーデバイス)……………?」

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