全て、全て、全ての言葉はローマに通ずる
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ロは、士郎達を見る。そして渾身の笑みを浮かべた。
「とまあ……そんな訳で余はこれよりそなたらの勝利に賭けるチップとなる。頼むぞ、余が無駄死にでなかった証を立ててくれ。余は、そなたらを友と思う。それと……アタランテを頼む、余の大事な臣下だ」
「……ふむ。では、それでよいな、シロウ」
ロムルスが、最後の確認のように言った。
それに。
シロウは。
アタランテが怒号を発するのに耳も貸さず、マシュを。アルトリアを。オルタを見た。
察し、それでこそと笑みを浮かべる少女と、御意のままにと微笑む騎士王。ここぞという時には甘いな、と黒い聖剣使いもまた冷たい美貌に微笑みを浮かべる。
そして、士郎は言った。
「――ネロを差し出せ、だって?」
顔を上げ、決然と士郎は吠えた。
「 断る!! 」
驚いたように目を見開くネロを傍らに、ロムルスが破顔して、満面に笑みを浮かべた。
「それでこそだ。まこと――快なり!!」
ロムルスは、神祖は――合理を蹴飛ばす不屈をこそ望んでいた。
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