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SAO─戦士達の物語
MR編
百五十八話 死者を守る者
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ンクのMobでも、十分一撃で致命傷を与えるだけの破壊力を持つのが彼の一撃である。
次に、仮に攻撃が届いても、彼自身の防御力がそれを十分につぶせるだけの数値だからだ。よく誤解されがちなのだが、彼の身にまとう《翠王の浴衣》は、布系防具ではあるが下手な金属防具よりもよほど高い防御ステータスを持っている。何しろあれは、マスターシンストレスであるサチと、マスタースミスであるリズが合同で素材集めから徹底的に厳選して作り上げた正真正銘一点もの(同じものを全くの一から作れと言われてもスキル上げなどの環境と素材を集めるだけで一年以上かかると思われる)の超高級防具なのだ、クリスマスにプレゼントされたと言われてステータスをリョウに見せられた時は、流石にキリトも驚くやら羨ましいやらで、付きあったリズはリズで「サチってあんなに職人気質なとこあったのね」と疲れた表情で言っていたくらいなので、その性能もうなづける代物だ。
そして最後に、仮にそれらを乗り越えてダメージをリョウに与えられても……

「ピナ!ヒールブレス!」
「キュクゥ!」
「サンクス!」
「ホッ!タイミング分かってきたね!」
「はいっ!」
小さな竜の口から吐き出された緑色のブレスが、見る見るうちにリョウのHPを全快まで持っていく。
シリカとピナによる回復支援だ、シリカ自身も回復魔法を使う事が出来る為、事実上二人回復用員が居る事になる。実はこの戦闘、一番やる事が多いのは彼女で、リョウが撃ち漏らして後方に居るアスナとサチに接近しようとするMobも、彼女と、シリカの護衛役を兼ねたアイリが処理して、かつリョウとアイリ、自分の三人の回復を彼女がこなしている。キリト自身、シリカがここまでの活躍を見せるとは思っていなかったので、彼女の成長も含めて嬉しい誤算だ。
感慨にふけっている内に、アスナの鋭い声が飛んだ。

「───!キリト君!」
「あぁ!ユウキ!支援来るぞ!」
「うんッ!」
後退したキリトに低ランクの回復と、短縮されたことで空いた時間にいくつかの支援(バフ)がかかり、キリトの合図でユウキが後退する、その瞬間に、アスナの更に後方で、炎が立ち上る

「お願い!」
詠唱を終えたサチが、携えたワンドでボスを指し示すと同時に、彼女の姿が周囲の景色と共に歪む、熱された空気が陽炎を伴って流動し、揺らめく業火は身の丈を超えるドラゴンの形を取ると大きく羽ばたきながら跳ね上がり、ボスの下へと一直線に吶喊した。

炎系統 極点集中型攻撃魔法 《ドラゴン・クリメイション》

「ォォォォォオオオオオオオオ……!!」
竜の形をした業火に身を包まれ、呻きとも、悲鳴ともつかない叫びをアヌビス神が上げる。それと同時に、ゲージの一つが完全に消滅し、ジャッカルの口が大きく開くと一層不気味な声が部屋中に反響する。

「パ
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