第二章
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「世界一のスパイスか」
「それを求めているというのですね」
「これが神託か」
「それっぽい感じがしますか」
「どうもな」
吉川は鋭い目になり横にいる尾崎に話した。
「そんな感じがする」
「それでは」
「そうだ、それでだ」
「この依頼をですね」
「受けようと思うがどうだ」
「尾崎さんがそう思われるなら」
それならとだ、彼は尾崎は応えた。
「それでは」
「それでいいか」
「おいらとしては」
「そうか、ではまずはこの依頼を受けてだ」
「そしてですね」
「その世界一のスパイスの情報を調べるぞ」
「わかりました」
尾崎は吉川の言葉に頷いた、そしてだった。
二人で早速依頼を受けることにして世界一のスパイスは何かということをバリ島の図書館に行って調べた。
そのうえでだ、吉川は共に本を読んでいる尾崎に言った。
「多過ぎるな」
「はい、一口にスパイスといいましても」
尾崎も吉川に応えて言う。
「種類が多過ぎます」
「相当にな」
「山葵や大蒜もスパイスです」
「生姜もだ」
「もうそれこそ数えきれないだけの種類があります」
「そうだな、だがだ」
ここでだ、吉川はこう言った。
「カレーだったな」
「はい、カレーのスパイスですね」
「だとすると限られてくる」
「カレーのルーを作るスパイスですね」
「こう括ると限られる」
「一口にスパイスといいましても」
「そうだ、それもインドネシアのカレーだな」
吉川はこのことも指摘した。
「尚且つバリ島の」
「そこに、ですね」
「この依頼主のカレーの好みを調べるか」
そこもとだ、吉川は言った。
「バリ島のカレーの中でもだ」
「そのさらにですね」
「依頼主のカレーを調べるか」
「依頼主はサダム=スカルノ氏ですね」
「この辺りで大きな農園を持っていてその収益で大金持ちとなっているな」
「この人のことも調べますか」
「細かいところまでな」
吉川は尾崎と共に今度はこの依頼主のことも調べた、このバリ島の中でも大農園の主として知られていた。
「敬虔なムスリムか」
「一二誤解の礼拝と喜捨は欠かさない」
「従業員達への待遇もいい」
「そしてよき家庭人ですね」
「そのうえで美食家か」
「それもかなりの」
「好物はカレーだが」
今回の話の本題だった。
「その問題のカレーだが」
「チキンカレーが好みですね」
「そうだな、それもバリ島風の」
「この度はそのカレーの中で最高の食材を揃えてな」
「最高の料理人が作ったカレーですね」
「それを食べたいとのことだが」
ここまではわかった。
「しかしだ」
「料理人はご自身お抱えの料理人で」
「もう他の食材は揃えた」
「鶏肉等は」
「そうだ、しかしだ」
それでもと
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