戦術の勝、戦略の勝
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いずこかへ消えていく人の影。その手に輝く聖杯の魔力。
あたかも消え去るようにして、それはこの特異点から去っていった。
「――しくじった。俺のやり口を知られたのに取り逃がしたか」
まあ、いい。こちらにも収穫はあった。
敵は人だ。得体の知れない謎が一つ解けた。
そして敵が人間となれば、これほどやり易く、そして手強いものはない。
俺はやれやれと嘆息し、皆にバイクに乗るように促した。まだやるべきこと、成さねばならぬことは残っている。
消費した令呪も、あと二時間ほどで補填される頃合いだ。火力の面では不足はない。
あれが持っていた聖杯がなんなのか、気にはなる。神祖ロムルスに埋め込まれているのではなかったか? それとも……他の特異点の聖杯か?
なんであれ、本番はこれからだ。俺達はなんとしても、帝都ローマで待ち構える神祖を討つ。敗北は許されない。俺達の戦いはこれからなのだから……!
「――え、もしかしてこのノリで余もいかねばならぬのか?」
その疑問に、バイクに同乗していた騎士王は重々しくうなずいた。
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