影分身の術なのか士郎くん!
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い状況と、俺から魔力を引っ張るわけにはいかない状況で聖剣を使用せざるを得ない時、その使い捨ての礼装で魔力を賄うのが狙いだ。現在ダ・ヴィンチ率いる技術部は急ピッチで開発に勤しんでくれていた。
……こういう時に、所詮己は贋作者なのだと痛感する。
剣製に特化し、防具や布、小道具なども剣の倍魔力を使えば投影できるとは言え、無から何かを作り出すことは決してできないのだ。
贋作とは真作ありきのもの。偽物が本物に劣る道理がなくとも、真作なくして贋作はあり得ないことを深く心得ねばならない。
それにしても通信機、ラムレイ二号ときて、魔力を貯めておける礼装と、随分便宜を図って貰えている。事態が事態だ。マスター足る衛宮士郎の要求にはなんでも応じる、カルデアが一体となってマスターを支えると言ってくれた。
それは、素直に喜ばしいことだ。そして彼らの期待と尽力に、なんとしても応えねばならないと思う。
俺は取りうる戦術、想定すべき事態をアサシンの切嗣と密に話し合った。彼の思考は俺と似ているとはいえ、冷酷なまでの合理的な思考力は彼の方が上であった。故に、彼の意見は参考になる。無論アルトリアやマシュともミーティングを重ねた。百戦錬磨にして常勝の王であるアルトリアは元より、元マスター候補のA班であるマシュの頭脳も侮れないものがある。彼女たちの考えと、自分と切嗣の思考、戦術を擦り合わせ、より成功率の高い作戦を組み上げていくのは大事な作業だ。
俺達はチームだ。能力で言えば、アルトリアがチームリーダーを張るべきなのだろうが、リーダーは俺である。意見を取りまとめ、決定したことにはチーム一丸となり従わせるし、俺も従わねばならない。
俺の考えるリーダーシップは、ワンマンの単独トップではないのだ。あくまで皆の意見を纏め、チームの方針を決定し、定められたルールを順守させ、責任をしっかり取ることがリーダーに求められることだと考えている。
幸い今のところ俺のチームはルールをきっちりと守る面々で固まっている。切嗣だけは特例として汚れ役も担うため、ルールの外側を行く時はあるが、それはあくまで伏せておくべきこと。彼に独断を許すが、その所業の責任は俺に帰することを弁えておく。
技術部に依頼して装備を整え、旨い飯を食って気力を充たし、緻密に作戦を練って、互いの命が全て己の命であると意識する。そうして、俺の一日は過ぎていった。
「……なに?」
夜となり、後は充分な睡眠を取るだけとなった。
明日、遂に問題の特異点にレイシフトする。満足に寝られるのは今日を逃せばないかもしれない。これより七日間、最悪不眠不休の日が続くことも覚悟していた。
合理主義の権化である切嗣にも、今日だけは眠るようにしっかりと伝えてあったし、アルトリアやマシュも同様だ。リーダ
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