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馬鹿息子を探して
第二章
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「ではでごわすな」
「はい、この依頼はおそらく」
「神託でごわすな」
「受けられますか」
「そうすべきでごわすな」
「ではですね」
「リゾート地に行くでごわす」
 こう話してだ、そしてだった。
 二人でギルドに依頼を受けたと告げてその三男坊が消えたリゾート地に行った。そこでは水着姿の様々な種族の男女達がいたが。
 二人は普段の服装だった、それで又吉は自分の隣にいる北原に話した。
「どうもです」
「海水浴場に普段着は、でごわすな」
「絵になりませんね」
「場違いもいいところでごわす」
「全くです、ですが」
「おいどん達は泳ぎに来たのではないでごわす」
「だからです」
 それでというのだ。
「この度はです」
「仕方ないでごわすな」
「はい」
 こう言うのだった。
「ではです」
「与那嶺さんの三男さんを探すでごわすな」
「ちなみにペンネームはウォーリー与那嶺です」
「何処かのプロ野球選手みたいな名前でごわすな」
「そういえばそうですね」
「巨人を倒しそうないい名前でごわす」
「確かに。ちなみに種族はダックです」
 又吉はここで探し相手の種族のことも話した。
「全身真っ白の」
「それは目立つでごワスな」
「しかも非常に陽気で派手で賑やかで周りにダック族の可愛い娘をいつも何人も侍らしている」
「あの御仁でごわすな」
 北原は目の前にいるその白いダック、腰に黒のブーメランの水着を着用しサングラスをかけている白い羽毛の者を指差した。周りにはそれぞれの水着姿のダックの女の子達がいる。
「そうでごわすな」
「はい、彼です」
 又吉もその通りだと答える。
「あの人ですね」
「本当に目立つでごわすな」
「いや、すぐに見付かりましたね」
「目立つことは助かるでごわすな」
「全くですね」
「それで、ごわすな」
 北原は又吉にあらためて尋ねた。
「あの御仁をでごわすな」
「今からです」
「お父上のところに連れて行くでごわすな」
「そうしましょう」
 又吉も答えてだ、そしてだった。
 二人でその派手なダックのところに行ってそのうえで声をかけた。
「ウォーリー与那嶺さんだね」
「ペンネームはね、本名は内緒だよ」
「本名は与那嶺要さんですね」
 又吉は依頼書に書いてあったそれを言った。
「そうですね」
「むっ、僕のことを知ってるんだ」
 ダックの作家は又吉の指摘にむっとした顔で応えた。
「君達まさかと思うけれど」
「はい、そのまさかです」
 又吉もその通りだと答える。
「お父上に言われまして」
「今僕は創作のヒントを探しているんだ」
「遊びを通じてですね」
「昼は可愛い女の子達と遊んで夜は飲んでだよ」
 作家は堂々と言った。
「創作のヒントが出るのだからね」

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