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SAO−銀ノ月−
「わたしは、わたしです」
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身の落下を阻止すると、更なる剣を出現させている《Pray The Origin Medium》を眼下にする。

『ッ――』

 錯覚か、中の本体が少しばかりうろたえたように思ったが、その気配は一瞬のうちに殺意へと変わる。新たに出現させた剣は、天井で自由に身動きが取れないショウキへと飛来し、明らかに避けることは出来ない――避ける気などもとよりないので問題はない。天井から《Pray The Origin Medium》へと落下するとともに、ショウキの身体をすっぽりと覆い隠すほどの大盾を幾つも取りだし、まるで剣山のように飛来した剣は大盾に突き刺さっていく。剣は衝撃とともに大盾を幾つか破壊していくが、その度にショウキは大盾を追加していく。

 ――そうして出来上がったのは、《Pray The Origin Medium》に落下する、大盾や剣の破片だった巨大な質量という最強の武器。ただしボスも新たに飛来する剣を出現させており、大盾の裏側からショウキに襲いかかったものの。

「……悪いな」

 あいにくと、そこにもうショウキはいない。破片に乗じてボスに隠れながら床に落下していたショウキは、ボスが落下する巨大破片弾から逃げないように、一瞬だけでもその半透明の殻を鞭で拘束する。そして飛来する剣を大盾の背後から受けた巨大破片弾は勢いを増し、更なる威力を伴って《Pray The Origin Medium》本体を守る殻に炸裂した。

「おっ……らぁ!」

 流石にボスと言えども無傷とはいえず、半透明の殻に入ったヒビに、ショウキは間髪入れずにハンマーを叩き込む。するとガラスを叩き割ったかのような綺麗な音とともに、殻が割れて本体が攻撃できるほどに露出する。そこでハンマーを投げ捨て新たに武器を――

「――プレミア!」

 ――取り出すことはなく、ただ呼びかける。呼びかけを受けて反射的ににショウキの方を向く本体は、やはり何ら感情を見せることない表情を変えることはなく。さらに何かを呼びかけようとする前に、半透明の殻の内部に光の鎖が出現し本体を拘束していく。本体を攻撃から守るためにか、それともプレミアが逃げられないようにか――その答えがショウキの脳内で導き出されるより早く、鎖はプレミアを拘束しながらも外部へと進出していく。

「ッ!」

 このままでは鎖に巻き込まれると、ショウキは舌打ちとともに後退する。そうして鎖は邪魔者がいなくなったとばかりに増殖を続け、また何かを形作るように変化していくと、本体がいる殻がまたも中空に浮かんでいく。高速で鎖が動いていく状態に妨害はとても出来なかったが、せめて殻の場所は把握しようと投げナイフを殻へと突き刺した。

 そうして原初の祈りはさらに触媒として相応しい姿へと生まれ変わり、鎖で出来あがったのは蒼色のケ
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