制御困難の火竜編
004話 力の制御と干支の巫女とは
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ったな」
「そうなの…?」
「うむ。先代の十二支の方々の時には現れなかったというからな…伝承に残っているんだから過去の文献を紐解けばなにか発見できるかもしれない。
だが、なにせ先代の十二支が戦った大戦は千年も前の事だったからな。それ以前のものが残っているのかすら怪しい」
「せ、千年前…!? それって、もう誰も生きていないんじゃないの!?」
「いや、我ら精霊族は人族とは寿命がかなり違うからな。人間でいう100年が俺達にはほんの5,6年くらいの感覚だからな」
「エー……すごい」
「言っただろ? 四大陸の繁栄と衰退を手は出さずに見守ってきたと」
確かにそう聞いたけど、改めて驚きの内容でしかない。
「だからな。運よく俺がいたこの森に転移してきたのはルカにとってはとても運がよかったとも言える。もし北のアブゾートなんかに召喚されていたら危険な魔物に襲われていた可能性が大だからな」
「た、確かに……」
それで顔の血の気が引いていく感覚に陥る。
私、リューグと運よく出会えたことはとても幸運だったんだ…! やっぱり日頃の行いがよかったからなんだね。
「まぁ、こんなところか。だが、そんなすぐに世界に危機が迫るとも限らんしな。ルカもそんなすぐに身構えることもないと思う」
「そ、そうだよね…」
「それとは別として考えないといけない事がある」
「考えないといけない事…?」
「この世界に来る前にルカを襲ったという怪異はなんでルカの事を最初から【干支の巫女】という事を知っていたかだ」
「あ…そうだね。確かにそれは謎だよね」
「それに、異世界にわたる術を少なくともそいつは持っているという事が伺えるから気を付けないといけない。ルカも今後は多少は警戒をしていないとな」
「そ、そうだね…」
こうして多少の謎は残ったものの、リューグの力の制御ができたのは良い事だから素直に喜ばないとね。
だけど、なんで私は【干支の巫女】なんかに選ばれたんだろ……? これも頭の片隅にメモしておいた方がいいよね。
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