暁 〜小説投稿サイト〜
干支の巫女
制御困難の火竜編
003話 お互いの事情説明
[2/4]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
の…?」
「ああ。各大陸で独自の繁栄と衰退を繰り返しているのが現状で、俺達は中心世界故にあまり干渉はしないんだ」

ふむふむ…。
これだけ聞いて分かった事だけど、やっぱり異世界だった!
しかもエルフとか獣人とか妖精とか、ファンタジーな世界だった。
これだけ聞いてもお腹がいっぱいになりそうです。

「次に、魔気と呼ばれるものだが、続けてもいいか…?」
「あ、うん」
「魔気とはこの世界の全住人が使う体系だ。おもに二種類あって魔力を主に使う戦闘方法、それと気力を主に使う戦闘方法…中にはこの二種類をバランスよく合わせて使うものもいるが数は限られてくる。この二種類の体系を総称して『魔気』と俺達は呼んでいる」
「その、リューグはどっちなの…?」
「俺か? まぁ、魔力寄りだな。もう先ほども見たと思うが竜の姿にもなれるからな」
「そうなんだ」
「この世界の大まかな事はこんな感じだな。なにか分からないことがあったらその時にまた教える。だが、俺もそこまで博識ではないからお手柔らかに頼む」
「うん、わかったわ」
「よし。それじゃ今度はルカの事情について教えてくれないか? 冒険者でもない限り人間がこのスピリチア大陸にいるのは珍しいからな」

うー、とうとう来たか。
といっても私にもどう説明していいか分からないことが多いんだけどね。
まぁ、とにかく、

「リューグは私が異世界から来たって言ったら、信じる…?」
「異世界…?」

それから私はリューグにこの世界に来た経緯を説明した。
謎の怪異に『干支の巫女』とか訳が分からない難癖をつけられて襲われて、逃げている途中で謎の光が私の周囲を埋め尽くして気づいたらこの森にいた事など…。
リューグはなぜか私が『干支の巫女』について話した部分で目つきを鋭くしていたけど、なにか知っているのかなぁ…?

「…そうか。しかしにわかには信じられないな。なにか、この世界にはない証拠みたいなものはあるか?」
「証拠…あ!」

そう言われてすぐに思いついたのがスマホだった。
私はポケットからスマホを取り出してリューグに見せた。

「これはスマホっていうもので、遠くにいる人と会話ができる機械なんだよ」
「スマホか…それより遠くの人と会話ができるものとは…この世界にも魔導大陸ではそういう類の魔道具があるらしいが、確かにこんな小さな箱で通話ができるのは驚きだ」
「でしょ? でも、この世界ではその機能が使えないの」
「なぜだ?」

どう説明していいか分からない。
電波がないからって言ってもうまく伝わるか分からないし。

「ま、まぁ今は使えないってことで…でもそれ以外にも機能はあるんだよ。例えば…」

そう言ってリューグにスマホを向けてカメラ機能を使ってパシャっと一枚写真を撮らせても
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ