暁 〜小説投稿サイト〜
干支の巫女
制御困難の火竜編
002話 ファーストコンタクト
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とかに遭遇したら普通に危ないし御免こうむりたい。
だから私はどこかで安心して体を休められるところを探そうとまた立ち上がった。
こんな理不尽な事が連続で起きたんだからきっとどこかで運が巡ってくるかもしれない。それが不運ではないことを祈りつつも…。

「とにかく歩こう…きっとどこかで神様は見ていてくれるだろうし…。こういう時こそ日ごろの行いがいいと思うからね」

そんな根拠のない事を考えつつも、そうでもしないと心が折れてしまいかねない。
今はとにかく進もう。

それからしばらくして森の中にひっそりとだが、決して小さくはない…いやむしろ大きいと言わざるを得ないでっかい洞窟を発見した。
こういう洞窟ってRPGでは絶対なにかあると私の本能が叫んでいるんだけど、今はそんな見え見えな罠にも縋りたいところで私は中に入らせてもらった。
洞窟の中は意外と暖かくて、寒さを凌ぐのにはちょうどよかった。
お腹が空いている事には目を瞑るとしてもここで一夜を過ごすのも割といいかもしれない。
洞窟の奥の方には結構な道が続いていそうだけど、興味本位で奥に進んで迷った挙句に洞窟内に住み着く獣に襲われたらたまったものではないから入り口付近で私は体育座りになって壁に背中を預けて、疲れからか瞼が重くなってきてそのまま眠りに落ちてしまう。
眠りに落ちる直前に「これがきっと夢であります様に…」と願いつつも。



…それからどれだけ時間が経過したのか分からないけど、私は目を覚ました。
私はいまだに洞窟の中にいて、あぁ…これはれっきとした現実なんだなと再認識した。
洞窟の外に目を向ければまだ暗いみたいなので朝は迎えていないのだろうと感じた。
…ふと、洞窟の外から物音が聞こえて来た。
なぜか結構大きい音で嫌な予感を感じつつも私は物陰へと隠れて様子を伺う。
すると悪い予感は当たったみたいで洞窟の外からあの時のドラゴンがやってきて、私はとっさに口を手で覆ってなるべく息を吐き出さないように努める。
でも、まさかこの洞窟ってあのドラゴンの住処だったりしたのかな…?
そしてそんなところにわざわざ入ってきた私はまさしくカモ?
そんな事を思っていたら、ドラゴンが入ってきたと同時に自然と洞窟のあちこちに火が付きはじめて洞窟の奥の方まで明かりを照らしていく。
なに、この現象…。
魔法かはたまた…。
ドラゴンはそんな中をノシノシと歩いていく。
私は必死に隠れてドラゴンが過ぎていくのを待っているんだけど、ドラゴンはそんな私の事を知ってか知らずか、

『ふむ…昨日に出会った少女は何者だったのか』

しゃ、喋った!?
驚きはすれどなんとか口には出さなかった私はえらいと思う。
ドラゴンは言葉を続ける。

『ここは精霊の加護がある森であり、普通の人間は入ってくる
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