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第百十八話 エル・ファシル星域会戦リターンズです!!!
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よ。」

 ティアナがディスプレイ越しにフィオ―ナに言った。

「だから言ったじゃない。なんだかんだ言ってあの子たちはちゃんと命令順守をするんだから。いつまでも士官学校の後輩のように接していたら駄目ってことね。」

 両手を広げて茶化すようにした親友を見てフィオーナは少しだけ心が和むのを感じた。

「あの子たちの艦隊が既定の地点に到達次第、全軍をいったん後退させて戦線整理を行うわ。戦闘開始から数時間、そろそろ疲労がたまってくる頃合いだもの。それに・・・・。」
「ヤン・ウェンリーよね。」

 ティアナはうなずいて見せた。

「彼とは戦いたくはない。できることなら何とかしてこちらの意図を知ってほしい・・・というのはちょっと虫が良すぎるかな。」
「左舷後方8時方向仰角45度より、敵出現!!!!」
「―――!!」

 フィオーナとティアナの会話を女性オペレーターの報告が叩き破った。その方角を見た―正確にはディスプレイ越しにであるが――フィオーナの眼には数万隻の光点が明滅するのが見えた。

* * * * *
「クッ!!!」

 後方部隊をまとめていたのはエレイン・アストレイアであり、彼女はいち早く部隊を展開させて、敵に備えた。だが、それを終わらないうちに次の警報が鳴り響く。

「さらに後方4時方向俯角20度より敵接近!!!」
「包囲されている!?」

 エレインは狼狽した。敵はいつの間に回ったのだろう。この宙域にはアステロイド帯が多く、艦隊を展開することはそう急速にはできない。となれば、自軍は知らず知らずのうちにそこに誘い込まれていた、という結論にほかならない。

「ヤン・ウェンリーと対話だの先々の事にかまけていたのは、私にも責任があったわ。何の為にイルーナからあの子たちのお目付け役を任されていたんだか・・・・。」

 エレインは歯噛みしたが、すぐに艦隊を防御陣形にシフトするとともにヘルヴォールに通信を行うとともに、彼女の持ち味である艦隊戦術を展開すべく行動を開始した。

「全艦隊円錐陣形を取って、逆撃!!!」

 1万余隻の艦隊は円錐陣形をいち早く展開し、逆に敵に対して猛速度で突っ込んだ。エレイン麾下の艦隊の半数以上が彼女の旗艦に続き、残る麾下は防御線を張ってエリーセル本隊直撃を防ぐ。
 エレインの前に強襲してきたのは、自由惑星同盟第二十二艦隊のイアン・レメリック中将であり、彼を始めとした第二十二艦隊のすべての兵員が熱狂的なシャロン信奉者であった。

「シャロンシャロンシャロンシャロンシャロン!!!」

 熱に侵されたように叫び続ける第二十二艦隊はその勢いをエレインに叩き付けに来た。

「シャロンシャロンシャロンシャロンシャロン!!!」
「うっとおしい!!シャロンシャロンシャロン
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