第四章
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二人で薬草を見付けある程度摘んでいった、その後でだった。
次々に出て来る魔物達を倒しつつ山を下りようとした、自然と戦闘が多くなるので魔物の数はそれで減っていった。
だが山をあと少しで出る時にだった。
ガチャ目でスキンヘッドのスコーンが大勢の如何にも柄の悪い者達と共に山に入ってきていた、その彼等とだった。
二人は鉢合わせした、すると正宗は滝沢にすぐに言った。
「カレー屋テリーの店長と」
「付き合いのあるならず者達だな」
「そうですね、どうやらです」
「ここで密漁とか不法な採取をしているな」
「その話は本当でしたね」
「そうだな、しかもだ」
さらにとだ、滝沢は話した。
「僕達を見てだ」
「シマを荒らされたと思ってますね」
「来るぞ、ではな」
「相手をしてやりましょう」
二人で話してだ、自分達のところに来たならず者達の相手をした。二人にとってならず者達なぞ敵ではなく一瞬で全員倒せた。
それからはならず者達を縛って転移の術でだった、軽井沢の警察に入って身分を明かしたうえで事情を話して彼等を突き出した。二人は後は警察に任せることにして少年に薬草を渡した、少年も爺やも医師も彼に何度も礼を言ったが彼等は笑ってそれをよしとしてだった。
軽井沢での観光を楽しみ続けた、その時にだった。
二人で夜に居酒屋で飲んでいると正宗の前に何かが出て来た、それは一枚の白い頭巾だった。その頭巾を見てだった。
正宗は自分の横にいる滝沢に言った。
「声が聞こえてきます」
「その頭巾のことだな」
「神具、武蔵坊の頭巾です」
「それがか」
「はい、今私に授けられるとのことです」
「それは何よりだな」
「私の身体を護り法力も授けてくれる」
こう滝沢に話した。
「そうした神具です」
「そうなのか」
「はい、そして私自身もです」
「今回の仕事が神託だったな」
「それを成功させたので」
その結果だというのだ。
「強くなりました」
「お前自身もだな」
「そうなりました」
こう滝沢に話した。
「有り難いことに」
「そうか、ではな」
「はい、今夜は軽井沢の宿で休み」
飲んだ後でとだ、正宗は話した。
「明日はですね」
「次の場所に向かおう」
「それでは」
「今はな」
「飲みますか」
「そうだな、ここの酒は美味い」
見れば二人共ワインを飲んでいる、甲州のワインをチーズやステーキと一緒に食べて楽しんでいるのだ。
「ではな」
「これからですね」
「神託も成功させた、心ゆくまで飲むか」
「そうしますか」
「今夜はな」
二人で話してだ、そしてだった。
正宗は今は滝沢と共に飲んだ、酒も肉も非常に美味く二人にとっては最高の勝利の美酒と馳走になった。
虫下し 完
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