第45話:対話
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小さな鍋にタッパーに入ったご飯…どうやら鍋の中身はカレーのようだ。
リビングにある椅子に座り、向かい合う大輔とタケル。
そしてタケルは静かに口を開いて話し始めた。
タケルが闇を嫌悪する理由、3年前の冒険でエンジェモンが自分の命と引き替えにデビモンを倒した時の事を。
「そんなことがあったのか…」
「あの時、僕はどんなに願った事か…時間が巻き戻せる物なら…けど、時間は戻らない。嫌でも向き合わなければならない現実。僕は底なしの絶望の中、自分の運命を呪っていた…」
「悪かったな、タケル。辛いこと思い出させてよ。でもなタケル。お前や太一さん達が戦ったのがたまたま闇のデジモンだっただけで全ての闇のデジモンが悪い奴とは思えねえんだ。実際に俺とヒカリちゃんは何度かそいつらに助けられてる。ブラックウォーグレイモンだってたまたまダークタワーデジモンに生まれちまっただけさ。あいつを作ったのはアルケニモンだ。俺達人間が親や生まれを選べないように…あいつも選べないじゃねえかよ」
「…………」
「前にバグラモンが言われたことがある。“悪には悪の拠り所があってはいけないのか?”って…デジモンは神様は神様、光は光、闇は闇、善は善、悪は悪として生まれて死ぬまでその性質を変えることがないらしい。悪に生まれたデジモンは世界を呪うことを宿命づけられて、いつか正義に全ての名誉を奪われて滅ぼされる…。バグラモンはさ、悪の親玉だったけど元々はデジタルワールドの神様に仕えていた大天使のデジモンだったらしいんだよ。」
バグラモンは大輔達が戦ったデジモンだとは聞いていたが、デジタルワールドの神に仕える大天使デジモンであったことは知らなかったため、驚愕するタケル。
「敢えて悪の親玉になったんだよバグラモンは、光から闇になって、悪のデジモン達の拠り所になって世界の行く末を見極めるために。弟のことで諦めちまったけど、最後の最後で未来を信じてくれた…なあ、タケル。俺はさ、信じてえよ。甘いと思われても馬鹿って思われても良い。光と闇だって、いつかは分かり合えるかもしれないじゃんか」
「大輔君…」
「あ、一応言っとくダークナイトモンみたいな屑野郎は徹底的に叩きのめすからその辺は勘違いすんなよ?」
「う、うん…(叩きのめすって…)」
見てみたいような、見たくないような…いや、やはり見たくないかもしれない。
「少なくてもよ、闇のデジモンにだって友達や仲間のために命を懸ける奴もいるんだってことは信じてくれよ。ブラックウォーグレイモンは多分強い相手と戦ってそれに勝ちたいんだよ。パイルドラモンとの殴り合いでの意地を見てるとな」
「………分かった…信じて…みるよ。でももしブラックウォーグレイモンがデビモンみたいな奴だったら…」
「
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