ミライトーク『機械文明』
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う思うとティグルの口から素朴な感想が漏れるのであった。
ティグル「――――悲しいな。そんなのは」
エレン「ここって、どうして滅んだんだろうな?」
ティグル「もしかしてと思うけど、きっと、昔ここで大きな戦争があったんだ」
ソフィー「そうね――悲惨な戦争があったかもしれないわね」
エレン「ちょっと待て、それでこんなに壊れるものなのか?リュドミラの母君の受け売りではないが、私たちの竜技だってここまで地形を歪ませるほどにはならないぞ」
エレン「天変地異というのは?」
ソフィー「その可能性も否定できないけど、このずっと先まで同じ状態になるとは思えないわ」
金色の神を振り乱して、ソフィーは確信する。
ソフィー「よく見て。どこまでも同じ景色よ」
エレン「うむ……でもそれは戦争でも同じことが言えるだろう」
ソフィー「それは……そうでしょうけれど」
エレン「こんなに広い範囲で破壊されるなんてありえるのか?」
ティグル「それは、俺たちが知らないような強力な兵器があるとか?」
ソフィー「あるいは、ものすごく数が多いとか」
独立国家同士の戦争ならともかく、グローバル化した情勢下での戦争なら考えられそうだ。世界同時戦争が起こりうる可能性があるとすればそれしかない。
ソフィーが出した仮説はこれだった。
ソフィー「ジスタート建国以前の統一戦争は、ものすごい数の人間が戦ったそうね。セシリー達がかつて戦ったという『代理契約戦争』もあるし――その可能性は否定できないわ」
エレン「それと同じことが起きたとソフィーは考えるのか」
ソフィー「そうだけど……もっとこの地底を探し回って考えましょう」
どのみち、ここであれこれ言いあっても埒あかない。もっと隅々まで見て考えをまとめるだけの情報を集めなくては。
ソフィー「私たちの理解を超えている範疇でしょうからね」
ティグル。エレン。ソフィーのミライトーク。
『終』
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