ミライトーク『機械文明』
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ともに進み、道を照らすために。
心の竜具で描く暁の軌跡。
心の弓矢で走らせる夜明けの風景。
道は照らされた。そして、導かれたのだ。
シャルルの幻影と死闘を続けること約半刻。
『……戦うのだな』
突然意識に響く冷厳なる声。
――誰だ!?――
目の前の幻影の戦闘に夢中であるはずのティグルでさえ、はっきりと聞こえる声。
『お前は……戦い続けるのだな。大切なものを守る為に』
まるで当然のことを聞く声に、ティグルはそれを挑戦的なものとして受け取った。
――そんなことは……当たり前だ!――
ティグルの声に熱がこもる。呼応するように、謎の声にも熱が帯び始める。
『俺は待ち焦がれていた!』
果たしてそれは一体何を?
――待ち……焦がれていた?――
誰を?この時を?
『お前のような若者が現れることを!』
とまあ、とにかく、始祖シャルルと邂逅したティグルは、ティッタを助けるために必要なことを教えてもらった。
彼女に必要なのは、想いを――運命を受けとめること。
『――力の巫女……彼女が抱く恐怖を、君の勇気がすべて受け止めたとき、君は、真の魔弾の王になれるはずだ』
力は、その後でいい。
そしてティグルの出した答えは『ティッタのすべてをこの俺にくれ!!』だった。
手に入れた『暁の魔弾』。スペリオル・ロード・マークマン。
紡がれた『勇者と王の絆』。グランド・グロウリア・ギャザリング。
結ばれた『運命の同調』。イレインバーセット。
取り戻した『暁の巫女』。ティッタ。
真の魔弾の王に覚醒した『勇者王』の力は凄まじく、世界樹そのものと化したグレアストを容易に跳ねのけた。
本人曰く『射抜くべき敵の姿が、射抜いた先の未来が見える』とのこと。
ともかく――物語はここ妙な地下世界から始まる。
「ミライトーク」【機械文明】
世界樹・地底世界・座標軸ヤーファ相当
(現実世界の元日本列島・東京スカイツリー跡地)
ティグル。エレン。ソフィーのトーク。
どこまでも続く暗雲。されど雷光と雷鳴が生命体の存在位置を示す指標となっている。
渇きと生ぬるしさを含んだ風。その匂いは無機質の亡骸を連想させる何かがあった。
ティグル達は知らない。
その匂いの正体は、かつて『ヒト』と呼ばれし知的生命体が編み上げた『機械文明』の成れの果て。
そんなものが、今まで自分たちの踏みしめる地面がこんなになっているとは、エレンも思っ
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