ある学校の階段の怪談
Part.3
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薬品です。アンモニアや硫酸、みたいなものですね。
「硫酸……。GM、その薬品の中から硫酸を持っていくことってできる?」
薬品棚には鍵がかかっていて開きません。
「また鍵……西側はかぎが必要な部屋が多いね。でも永琳、なんで硫酸が欲しいの?」
「さっき屋上にある彫像を壊すことも視野に入れた方がいいって話があったでしょう? だから硫酸で少しでも溶かしてハンマーで壊そうかなって」
「……そうね。出来れば私も素手でその彫像を触りたくないし。でもこの薬品棚の鍵を見つけないと取り出せないね」
「ハンマーで叩き割ったらどう?」
「もう、そんなことするわけないじゃない。薬品棚の鍵なら理科室のどこかにあるでしょう? GM、理科室を探索するわ。普通教室のどこかに鍵をかけておくためのフックがかかった場所があるはずだよね。例えばメインで実験をする場所とその準備をする場所の境の壁とか、後はこの薬品棚の側面とか。そこを中心に調べるわ」
お見事です。準備室の手前の電気のスイッチの隣にあったフックに薬品棚の鍵が掛かっていることに気が付きました。
「よし、開けて硫酸を持っていくわ。鍵はそのままにしておく。硫酸を戻したらいっしょに元あった場所に戻しておけばいいでしょう」
「ううん、ダメよ。細かいけど校則違反だから、大人しくルールに従っていた方がいいよ」
「面倒ねぇ、本当。じゃあ鍵を閉めて元あった場所に戻しておくわ」
「必要そうなものは手に入ったし、面倒だから最後に部屋全体に《目星》してから隣に行かない?」
「そうね。それだけしていきましょうか」
永琳《目星》65 → 21 成功
蘭 《目星》65 → 54 成功
特に目ぼしいものは見つかりませんでした。
「よし、探索終了ね。理科室から出ましょう」
「私も理科室から出てドアを閉める」
前と後ろ、どちらのドアから出ましたか?
「前じゃないかな。そうすればすぐに移動できるし。ねぇ?」
「どっちでもいいわ。今更だと思うし」
わかりました。では隣ですね。隣は3年生の教室です。
永琳と蘭は見ていませんが、滝谷と響が探索した1年と2年の教室同様古ぼけており、埃が被った乱雑に置かれている机と椅子、掃除ロッカーが目につき、壁には掲示板と教室の前後に設置された黒板があります。
「掲示板には何か貼られているのかな?」
あります。1枚だけ張られておりますが、なんて書いてあるのかは――
「《日本語》ね。わかったよ」
「私も振るわ」
永琳《日本語》85 → 77 成功
蘭 《日本語》70 → 41 成功
『教室は必ず教壇寄りの前ドアから入って、後ろドアから出ること』と紙に書かれていまし
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