大神村の怪異
Part.Extra
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「聞かれたくない事件なのか? 危ない案件なのですか?」
「それすらもわからん……わからんからこそ、君を呼んだんだ。君は階級とかを気にしないで刑事としての職務を全うする男だからな」
「褒めているんですか?」
「褒めているんだよ。そして私はそんな君の手腕を買っている」
「それはどうも。それで、どんな事件なんですか?」
あなたが訊ねると、課長は難しそうな顔で概要を説明し始めます。
「実はな……1年前のこの時期に、3件の謎の失踪事件が発生したんだ」
「失踪事件?」
「知らなくて当然だろうな。失踪なんてざらにある事件だし、我々もつい最近までは気にも留めていなかった」
「でも失踪事件と銘打つものまで大きくなったということは……何か進展があったんですね?」
「ああ。その事件で失踪した3人は……これだ」
と言って胸元から1枚のチラシを君に渡してきます。
「受け取って内容を確認する」
第2回大神村ホラーツアー、という見出しが大きく掲載されています。どうやらこの時期お馴染みのツアーの1つみたいですね。
「開催日時は?」
約1ヶ月後です。参加期限は明日までですね。
「ギリギリじゃないか。これが事件と関係があるんですか? まさか被害者が全員?」
「察しが早くて助かるよ。そうだ。この3人とも、このツアーに参加した日から行方が分からなくなっている。内1人はこのツアーのツアーガイドだ。関係がないとは思えないだろう?」
「ですね。というかよくこんな情報入手できましたね」
「日頃の捜査の賜物ってことさ。それで不動くん、君にはこのホラーに客として参加して、なにかしら情報がないかを探ってきてほしいんだ」
「潜入捜査というやつか。わかりました。ところで、これ以外の情報はないのですか?」
「すまないが、この案件をしていたやつらは今、とても重要な事件にかかりきりになっている。だからこっちに回ってきたんだ。君は丁度抱えていた案件に区切りをつけて空いていたからな」
「成程、そういうことでしたか。やってみます」
「頼んだぞ」
「はい。というわけでGM、俺はこのツアーに参加するぞ」
わかりました。では遊星はこのホラーツアーに参加することになりました。
「まだ1ヶ月あるんだろう? それまでこの事件についていろいろと調べておくぞ。まずはこのホラーツアーについて詳しく知りたい。概要を教えてくれ」
今回の大神村ホラーツアーは見出しに書かれている通り2回目で、このツアーは正式な旅行会社の企画ではなく、九頭竜会というオカルト団体が主催したイベントです。バス運転手やツアーガイドは派遣された人です。
前回のツアーはツアーガイド合わせて参加者11
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