大神村の怪異
Part.6
[1/7]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
さて、中央会館に到着しました。
「あ、ちょっと待ってGM。移動前に荷物を纏めてきてもいいかしら? さすがに寝巻のまま移動なんてしたくないし、早く帰りたいしねえ」
ああ、そうですね。では皆さんは自分の荷物はちゃんと全部持ってきたことにしましょう。さて、話を戻します。
あなた達は中央会館にいます。全員です。今、この村にいる人間全員が中央会館の3番の部屋、昨日あなたたちが昼食をとった部屋に集められています。といってもツアー参加者11人と村長、そして旅館の女将さんだけですが。
「村長に問い詰めよう。おい村長、話を聞く前に1つ確認しないといけないことがある。他の村人たちはどうした。まさかあんたと女将さんだけの村ってことはないだろう」
「他のものは出払っているのですじゃ。前回のツアーに行儀の悪いお客様がおっての。それで村の者たちは外からの観光客が信用できなくて、ツアー中は町に出るようにしたんじゃ。じゃから私と女将以外に村人はいないのですじゃ」
「……そうか。ならいい」
では皆さんが部屋の椅子に座ったところで村長が本題を切り出します。
「昨日お話しした怪談、人狼伝説は、この村に古くから伝わる伝説。……歴史に埋もれてしまっていましたが、紛れもない、事実なのですじゃ」
「……それが事実だとして、だ。具体的にどうするつもりだ。まさか怪談通りの儀式とやらをするつもりじゃあるまい?」
「おいおい、リアル鬼ごっこならぬリアル人狼ごっこかい? 馬鹿馬鹿しいねい?」
「じゃがこうして犠牲者が出てきてしまった以上、人狼がいるのは間違いない。生き残るためには仕方ないのじゃ。処刑の儀を執り行うしかありますまい」
「ふざけるな! よくも警察官の俺の前でそんなことが言えたものだ!」
「でもそうするしか方法がないのじゃ!」
えー、遊星と村長がそのような言い争いをしていますと、バンッと机を叩いて1人のNPCが立ち上がりました。NPC6、大賀美穂です。彼女の様子は……《心理学》を振るまでもありませんね。心を取り乱しまくっています。具体的には《SAN》値が5くらい減ってパニックに陥っています。
「冗談じゃないわ! 内藤さんが亡くなって、伝説が本当で、人狼は実在して、加えて殺し合いですって!? 狂ってる! 狂ってるわ! 付き合ってられないわ! 私は村から出るわ!」
と言って飛び出していってしまいました。
「死亡フラグをバリバリまき散らして出て行っただと!? いけない! 単独行動をとるな! 俺は追いかけるぞ!」
「私も付き合うぜ!」
「俺も行こう!」
「じゃあ私と咲夜で残ったNPC達の監視をしておくわ」
えっと、美穂を追いかけるのは遊星と咏ちゃんと白夜の3人ですね? ではあな
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ