暁 〜小説投稿サイト〜
社会人共がクトゥルフやった時のリプレイ
クロノスを喰らうもの
Part.6
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田中。探偵に加えて警察まで動き出したんだ。もうこの施設は真っ黒だ。このまま公務執行妨害やらなんやらで豚箱行きになるよか、仕事クビになったほうがマシだろ?」

「まぁ……それもそうか」

「てなわけで分かった。ここを通すことを許可しよう。いざというときは我々も駆けつける」

「感謝する。そうだ。警備員の……えっと?」

 相田と田中です。

「相田さんと田中さん。何かここについて知っていることはないか? なんでもいいんだ」

「そうだな。俺たちの仕事はこの施設の警備、そしてもう1つ。それはここで生活する子供たちが急に錯乱して暴れ出すことがあるから、即座に取り抑えて大人しくすることだ。そのためにこの通り、睡眠薬とそれを染み込ませて嗅がせるためのガーゼを常に携帯している」

「だがその錯乱している子供ってのがな、どうも恐ろしい幻覚を見て暴れちまってるらしいんだ。化け物がなんだって本当に怖そうな、か細い声でうわ言を話したり、叫んだり……。それにさっきの会話を聞いていたのならわかるだろうが、ここの子供たちは普段から目が据わっちまってて様子がおかしいんだ。まるでクスリか何かをキメちゃっているような、そんな虚ろな顔をしているんだ」

「そ、そんな……そんなところにリコが……!」

「そのリコちゃんも目が据わっちゃってたんですよね。《SAN》チェック受けるくらいに」

「そうですか、ありがとうございました。もう聞くことはないな。GM、校舎に乗り込むぞ」

 わかりました。ではあなたたちが上手く警備員を説得してグラウンド内に足を踏み入れた……その時。校舎の方から子供の甲高い悲鳴とガラスが割れるガシャンという音が聞こえます。

「おい、どうした! 何があった!」

「チッ、またかよ。こんなのが日常茶飯事さ。悪いが仕事だ。俺たちはそこに向かう。そっちはそっちで上手くやってくれ!」

 と言いながらレシーバーを片手に、2人の警備員は音がした方に走っていきました。

「……どうします? 私も彼らと一緒に向かいますか?」

「いや、俺たちは違う場所に向かったほうがいい。まだ情報が足りなさすぎる。なるべく人がいないところを中心に調べた方がいい」

「遊星くんの言う通りだ。叫び声が上がったところには大人がいる可能性が高い。ここは違うところに向かうとしよう。勿論全員で固まって探索だ。別れるのはマズい。GM、警備員たちはどこに向かって走っていった?」

 校舎の裏手あたりですね。

「ということは校舎内じゃないな。よし、俺たちは校舎内に突入するぞ」

 特に何もなく校舎内に入ることができました。
 校舎は1階建ての建物で横に広い造りです。今あなたたちがいるのは昇降口です。右側にはトイレが、左側には廊下が続いており
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