クロノスを喰らうもの
Part.6
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「理人くん? キミたちに理子ちゃんの捜索を依頼してきた子かい?」
「ええ」
「じゃあわかったよ。ボクも外で見張りでもしていようかな」
「とりあえず理人くんに目を向けて答えましょう。ええ、今は移動している可能性もありましたが、実際に会いました。でもちょっと、まともに会わせられる状態ではない、と言いますか」
「え? それってどういう……」
「理子ちゃんにもいろいろある、ということです」
「……そう、ですか。あの、十六夜さん」
「はい?」
「今日もその、リコに会いに行ったりはしますか?」
「ええ。おそらくですが、会うと思いますよ。……敢えて訊きましょうか。それがどうかしましたか?」
「その、なんだかヤな予感がするんだ……。俺が行かなきゃいけない気がするんだ。どういうわけかわからないけど、俺が行って、理子に会わないといけないような、そんな気がするんだ」
「……はい」
「十六夜さん、お願いします。俺もその、リコのところに連れて行ってくれ。お願いだ!」
と言って頭を下げてきます。
「……。……プレイヤー発言なのですが、どうしましょうか。私個人としては連れて行ってあげたいのですが」
「連れて行かせたいのは山々なんだけど、車に乗せられるのかい? たしか5人乗りなんでしょ?」
「あ、車は違うのを用意したぞ。前のセンチュリーはあの加納ってやつに知られているからな」
「ほう。では遊星くん、一体君はどんな車を用意してくれたんだね?」
「ベンツのトレーラー型のキャンピングカーだ。そうだな、GM」
はい。把握しています。まぁ年収がアレですし、古美門の運転手ですから許可しました。
「というわけだ。違和感をなるべく消すためにキャンプ目的で面金村に向かおうってことで引っ張ってきた。理子ちゃんも助けて乗せる予定だったからな。10人くらいなら余裕だぞ」
「グレート! 流石だ遊星くん。報酬は奮発しようじゃないかぁ」
「毎度ありだ」
「高級すぎて逆に目立っちゃいそうですが……でもこれで理人くんも連れて行けますね。では改めて、反対意見はありますか?」
「「「「…………」」」」
「……特にありませんね。ロールプレイに戻ります。理人くんいいですか。これから私たちの行くところは、本当に危ないところです。何が出てきてもおかしくない、もしかしたら死んでしまうかもしれない、そんな場所に行こうとしているのです。いざというときに誰も助けてくれない、そんな場面があっても不思議でありません。それでも行きますか?」
では咲夜がそう理人に諭すと、理人は首を縦に振りました。即答ですね。
「それでもいい。とにかく、俺は行きたいんだ」
「そうですか、わかりま
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