第16話:奇跡を起こせ
[1/5]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
強制デジクロスによってシェイドモンがネネの体に吸い込まれ、融合していく。
「あっ…天野…ネネ…!!君という…君という女はっ…!!」
キリハは落下したことにより怪我をしたのか、頭から血を流しながらも何とか立ち上がる。
「キ…リハ…君…?はっ…離れ…て…!わっ、私…!もうすぐ…本物…の…!魔女にっ…!!」
「魔女などではないっ!!この涙は…気高い真の淑女の涙だっ…!!騎士の流す血と引き換える価値があるっ…!!必ず…君を取り戻す!!この俺の全ての誇りを賭けるっ…!!」
「……不思議な人ね…あなたは…」
とうとう限界が来たのかネネは意識を失い、次に目を開けた時、それはネネではなかった。
「っ!!」
「触れるな下郎っ!!」
「ぐうっ!!」
ネネに弾き飛ばされたキリハを咄嗟にタイキが受け止めた。
「…お見苦しい姿で御前に立つことをお許し下さい殿下…」
「っ!シェイドモンか…!!?」
「はっ…!!」
「(ばっ…馬鹿なっ…!?人間と…デジモンがデジクロスするなど…!!い…いや…このデジタルワールドにあっては人間もまたデータの塊…!!人とデジモンが融合することによって新たな力が齎されたという伝説もないわけではない…!!そ…それに、シェイドモンとネネはあの時まだ影に取り憑くという形で半ば融合状態だった…そのことがネネのXローダーに強制デジクロスに近い力を与えたのか…?)っ!Xローダーは…!?」
「これに…」
シェイドモンの掌にあるのは変化したネネのXローダーであった。
「(変化しているっ…!!古文書にあったダークネスローダーに違いあるまい…)…ネネと分離することは?」
「…出来ませぬ。強制デジクロスの力が影響しているのやも…」
「…だろうな…(だが意識はシェイドモンが支配している…人とデジモンの意識の有り様の違いがどう作用したか分からぬが…その点はネネのアテが外れたわけか…何というイレギュラー…!!状況が錯綜し過ぎている…!この状態を解析し、2人を分離させることは不可能に近いだろう…幾百年待ち続けた千載一遇のチャンスが…っ!!?)」
「大輔君…ダークナイトモンの様子が…」
「もしかしたら、ダークネスローダーに異常が起きたのかもな」
大輔達からすれば、コトネではなくネネがシェイドモンと同化したというくらいの認識しかない。
ダークナイトモンは顔を上げ、シェイドモンに指示を出す。
「シェイドモンよ…」
「はっ!」
「試してみねばなるまい。ダークネスローダー…完全とは言わなくてもある程度の力は発揮するはず…」
「御意!ダークナイトモン…!ダスクモン!!」
シェイドモンは強制デジクロスの対象をダークナイトモンとダスクモン
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ