第35話:帰還
[1/4]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
元の世界に帰還した大輔達、2人は穏やかな表情を浮かべていた。
「やっと終わったな、いや…俺達の戦いはまだまだこれからだな」
「うん…賢君の言っていたダークタワーをデジモンにする女の人だよね?」
「どうしてダークタワーをデジモンに出来るのか、デジタルワールドを滅茶苦茶にするのか…全て吐かせてやるぜ…」
指の関節を鳴らしながら低い声で言う大輔。
ヒカリは苦笑しながらも止めようとはしなかった。
「でも大輔君。私達、1年間向こうにいたよね?髪とか伸びちゃったし」
「ヒカリちゃん家はデジモンを知ってるんだろ?太一さん以外に全ては話せないにしても、髪が伸びたことに関してはデジタルワールドで育毛剤作用のある薬液を被ったでいいんじゃないか?実際デジタルワールドにありそうだし。」
「と、通せるかなあ?それで?」
「変に疑われるような態度を取らなきゃ普通に押し通せるぜ?普通の人なんか信じられないぜ絶対。未来の並行世界行って暴れてきましたなんてさ」
人間の嘘は堂々としてれば以外とバレない物である。
「うーん…お兄ちゃんには全て話した方がいいかな?」
「いいと思う。何時かはみんなにもすべて話すべきだと思ってる。さて、家族のことは何とかなるとして、一番の問題は伊織達だ。伊織達どうする?」
「へ?伊織君達?」
一番の問題が伊織達であることにヒカリは思わず首を傾げた。
「その女のことを伊織達に言っても情報源が賢だろ?俺達はあの1年間があったから賢とは親友の間柄になれたけど、伊織達からすれば極悪なデジモンカイザーだ。信じちゃくれねえだろ…適当に言おうとしても伊織と京はしつこく細かいこと聞いてくるぜ?伊織は知識の紋章を受け継いだし、京はあんな性格だしな」
「確かに…」
伊織は知りたがる心を強く持っているし、京も聞きたいことにはしぶとく食い下がるだろう。
「正直、伊織と京の態度によっては別行動も考えなきゃいけねえ…出来ればあまりしたくねえんだけどな…タケルは…まあ、納得しちゃくれないだろうけど、理解はしてくれるだろ」
「特に伊織君…賢君のこと凄く怒ってるもんね」
「真面目過ぎるんだよあいつは。真面目過ぎて自分が納得出来ないことを受け入れられないんだ。どんなに納得出来なくても受け入れなきゃいけないこともある。そうだろヒカリちゃん。クロスハートに暗黒系が入った時、ヒカリちゃんはあまりいい顔しなかったもんな」
「う、うん…今なら悪くないデジモンなら平気なんだけど」
今までの経験から暗黒系を苦手にしていたヒカリだが、今ではある程度は克服した。
実際、暗黒系デジモンの力が必要になる場面もあったわけで、これから先の戦いを考えると賢とワームモンの戦力は絶対に欲しい。
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ