第32話:絶望を希望に変えるために 中編
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ここまで来て…負けるわけにはいかん!!」
キリハは必死に腕を伸ばしてネネの腕を掴む。
「目を覚ませ、天野ネネ!帰るんだ!!君はこんな所で朽ち果てていい女じゃない!!」
「い……や…!私のことは…放って…おいて…私の…犯した罪は…大き過ぎる…私は…私を…許せない…!」
「許すだと!!?傲慢だな!!人の許しなど本人が決めるようなことではないっ…!!この俺が決めるのだ!!!」
「「「(ええ゙ーっ!!?)」」」
キリハの発言に今までの緊迫した空気が吹き飛んでしまった。
「罪…?罪が何だ!?君は強い女だ!どんな重い罪だって引き摺って歩いてみせろ!!そんな物は君の美しさに華を添える飾りの1つに過ぎん!!」
「何…を…あなたは何を言っているの…?」
「君の気高い生き様に惚れたと言っているのだ!!だから諦めん!!絶対に手に入れてやるっ…!!」
キリハの告白にネネの目に光が戻った。
「ネネさん…ネネさんのおかげで、私達はここまで成長出来たんですよ?あなたがいなかったら、デジタルワールドも現実世界も終わっていたんです!!あなたのおかげで世界を救うチャンスを手に入れられたんですよ!!」
ヒカリに続くようにコトネが話し掛けた。
「姉しゃま…!コトネは…コトネはまた姉しゃまに甘えたいでち…!でもそれと同じくらい…姉しゃまのことを助けたいでち…!支え合って一緒に生きたいでち…!!」
ネネは妹を見つめる。
あんなに甘えん坊だった妹が何時の間にこんなに強くなったのだろうと。
キリハは笑みを浮かべてコトネの頭を撫でた。
「ネネさん、あなたにもいます。あなたを理解しようとし、あなたを受け入れようとする人が…目の前に2人も!!」
「君1人で荷が重いなら肩を貸してくれる奴はいくらだっている…傍にいることは出来なくなっても支えようとしてくれる奴もな…この子だって…君の知っている頃よりずっと強くなった…!さあ、ネネ…心を希望で満たせ!俺達は出会った!!その絆があれば…希望はいくらでも生み出すことが出来る…!」
キリハ達の言葉にネネの心が希望の光で満ちた。
その瞬間、現実の世界にも変化が起き、何とネネが閉じ込められた水晶から光が放たれたのだ。
「ぬうっ…!?」
バグラモンだけでなく、ブイモンやシャウトモンすらあまりの眩い光に目を庇った。
「何だっ…!?」
「分からないかバグラモン!?あれは希望の光だ!!キリハさん達はネネさんを救い出せたんだよ!!」
大輔が自分達の勝利を確信し、笑みを浮かべた。
「バグラモン!あんたはただ絶望を与えるためだけに…弟にシェイドモンの幼生を託したのか…!?」
「!?何の話だ…!!」
タイキの言葉の意味が分から
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