第32話:絶望を希望に変えるために 中編
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お姿に〜っ!!いい今お助けしまちーっ!!」
ヒカリは大輔の目を塞ぎ、コトネはネネの姿を見て赤面、目を自身の手で塞いでいる。
「何とな…よもやこんな所まで…君達がやって来ようとはな…」
【バグラモン…!!?】
奥から出て来たのは何とバグラモンであった。
「ホメオスタシスの予言には無かった事態だ…」
「(最悪だ…まさか皇帝バグラモンが…)」
「(滅びを見届けるために残っていたのか…!)」
バグラモンが残っていたのは賢もキリハも予想外だったらしく、表情を顰めた。
タイキと大輔はそれぞれのパートナーから借りた武器を構えた。
しかしバグラモンはそんなことを気にせず語り始めた。
「…かつて私は、人間の持つ希望と絶望…それぞれのポテンシャルを計るべく、Xローダーを作り、人間界に放った。Xローダーはそのプログラムに従い、幾人かのクロス・コードの素養を持つ少年少女をデジタルワールドに招き入れた…蒼沼キリハ、天野コトネ…君達もそうして招かれた人間だ。だが…工藤タイキ!!そして過去の並行世界の少年少女達よ!!君達は何者なのだ?君達だけが今とは違う時間、違う世界から私の関知しない力によって召喚された…君達の存在が予言に数々のイレギュラーを齎したのだろうか…尤も…今となっては、結末自体に大きな変化を与えるものではないが…」
バグラモンが異形の腕を一振りした。
【!?ぐあっ!!!?】
一瞬理解出来なかった大輔達だが、衝撃波をモロに喰らって吹き飛ばされる。
ズィードミレニアモンの肉壁に叩きつけられた大輔達。
「がっ…」
「きゃんっ…!!」
「あぐ…っ!」
生身の人間に魔王級デジモンの攻撃は弱めの衝撃波でも威力は凄まじく、相当なダメージを与えた。
「うっ…う…!」
「ゲフッ…!!」
「あっ…!ああ…!」
「ゴホッ…!」
ヒカリとコトネは痛みに震え、キリハと賢は吐血している。
「君達と共に世界の終焉を見届けたくもあったが…聞き入れるまい?君達は住む世界が違おうとも大きな夢を叶えうる才覚の持ち主だ……未来は惜しかろう…せめてここまで運命に抗ったことを誇りに…ここで眠るがいい…」
「な…んだとぉ…!」
「キリハ、コトネ。動けるか!?」
「賢もヒカリちゃんも動けるよな?俺とタイキさんが時間稼ぎをするから、ヒカリちゃん達はネネさんを!!」
「ネネを頼んだぞキリハ!!」
「大輔!?」
「たっ…タイキ、貴様っ!!」
「ネネを助けることが出来れば最後の作戦は確実に勝てるからな!全ての誇りを懸けてあの娘を取り戻すんだろ色男!!」
「さあ、早く!!バグラモン相手じゃ、俺達がどこまで時間を稼げるか分からないんで!!
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