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ロキを愛する冒険者がいるのは間違っているだろうか
第二話ダンジョンの洗礼
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るべきだったのだ。
とはいえ今さら言っても仕方ない。
それに分身体は4匹までは仕留めたのだ。
残り一匹ぐらいどうとでもなる。
気を取り直して飛翔はとりあえず
火炎攻撃を何とかしようとする。
飛翔を焼きつくそうと襲う火炎に
対しその火線の正面に彼は立ち
まず腰の脇差を抜いて、両手で棍棒を振りかぶってるブルーオークに
投擲。
飛翔が投げた脇差が狙い違わず
ブルーオークの喉に突き刺さる。
「ブッ」
喉に脇差が刺さったブルーオークは
その弾みで棍棒を手から滑り落とし
棍棒が地面に当たった音がゴトンッと鳴り洞窟内に響く。
その眼には既に生気はなく、飛翔の
一投はブルーオークを仕留めた。
棍棒に続いてブルーオークが大の字に倒れる。
ブルーオークが倒れるのを横目に
見た飛翔の顔にモンスターを仕留めた安堵はない。
ヘルハウンドの放った猛炎がすぐ
そこまで迫っている。
ブルーオークに対処していた飛翔は
避けるのが間に合わない。
かといってサラマンダーウールは
おろか、耐火装備を持ってない飛翔では喰らえば即死は免れない。
飛翔は目の前に接近する、火線を
じっと見ると両手を開く。
その両手で目の前に見える、火炎に
対し両腕で円を描く。
飛翔が描く円の動きは、火炎を背後
に流し、火線は飛翔の真横を素通りする。
廻し受けと呼ばれる技だ。
飛翔はこの技術をかつての主神
とそのファミリアの団長であり
武の師でもある我龍から、伝授されていた。
(まぁ師なら、気合いだけで
ヘルハウンドの炎程度なら、かき消してしまうが流石にそれは出来ん)
飛翔は廻し受けで反らした炎の
行く先を確認しながら、死にかけているヘルハウンドに腰に装着していたナイフを投げる。
「キャウーンッ」
手首のスナップを効かした投擲は
ヘルハウンドの額に突き刺さって
とどめをさす。
同時に火炎の向かった遠くの方で
牛の呻き声が聞こえる。 
飛翔が投げたのは、ドノバンから
貰ったロキファミリアのエンブレムが隠し彫りされている短剣だ。

「ふう投擲は効果的だが、外したら後がないのが難点だな」
あまり頼らないようにしようと、
飛翔は思う。

「本体申し訳ございません。
仕留めそこないました」

そこに、飛翔が仕留めた最後のヘルハウンドの魔石を回収した分身体が駆けつける。

「いや助かった。
おかげでブルーオークを仕留められた」

「モンスターはこれで終わりですか?」

「いやまだ最後の大物が残ってい  る」

飛翔は先ほど反らした火炎が翔んでいった場所を見やる。

そこには少し煤けた一体のミノタウロスがいた。

「ヘルハウンドの火炎でやられるほどやわではないか」

「ブォォー」
ネイチャーウ
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