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ロキを愛する冒険者がいるのは間違っているだろうか
第二話ダンジョンの洗礼
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の忠告に、答えながら
飛翔は腰の刀に手を添えると
体を屈め抜刀体勢に入る。
残り数メートルの距離に迫る
火焔の熱さに汗を垂らしながら
飛翔は抜刀する。
シュッと鞘走らせながら、解き放たれた抜き身を横薙ぎに一振り。
薙いだ太刀がヘルハウンドの火炎に
触れる。
それでも飛翔は気にせずそのまま
振り抜く。
すると信じられない事が起こる。
飛翔の抜き打ちに触れた火炎が
切り裂かれて消滅した。
飛翔の必殺の抜き打ちが炎を
切ったのだ。

「犬狙え」
飛翔は抜き打った刀を両手に持ち替えながら、後方で待機していた
分身体に指示を出す。
バスカビルの異名を得た必殺の
火線があっさり防がれた事に
ヘルハウンドは動揺して硬直している。
「はっ」
本体からの指示にすかさず分身体が動く。
たった一言の命令だが、分身体は
本体の命令を正確に理解し短剣型の
魔剣を取り出す。
それをヘルハウンドの方に向ける。向けられた魔剣が一瞬光ると
五つの短剣と同じ長さの氷柱が
魔剣の切っ先から放たれヘルハウンドの群れを襲う。

「よし」
魔剣の攻撃がヘルハウンドに当たるのを確認した飛翔は、ヘルハウンドの火炎攻撃に巻き込まれるのを
恐れて様子見していたブルーオークとミノタウロスの方を見ながら
走る。
高速で走りながら、飛翔は刀を振りかぶる。
「オォー」
接近する飛翔を迎え撃つのは
ブルーオーク、飛翔は分身が
ヘルハウンドを黙らせている間に
鈍足なブルーオークに仕掛けた。
ブルーオークはその巨体を生かして
持っている得物であるダンジョンの岩石で出来た石の槍を飛翔を目掛けて両腕で力一杯振り下ろす。
何も突くだけが槍ではない。
長い柄の槍を思いっきり振り下ろすその威力は第六天魔王のお墨付きだ。
人間の頭蓋はおろか、そのまま
上半身ごと押し潰すしてしまい
そうな一撃を飛翔はギリギリまで
引き付け、ブルーオークの懐に入り込み刀を上段から振り下ろす。
振り下ろした刀は斜めに走り
槍の柄に叩きつける。
上段からの重い一撃が、槍の柄を
切り飛ばす。
得物が砕けたその衝撃でブルーオークは体勢を崩すして、足をもつれさせる。
そんな好機を見逃す飛翔ではない。
すかさず切り下ろした刀を上に突き上げ。
ブルーオークの顎を下から串刺しにする。

「ブォー」
同族が目の前で串刺しにされたのを
見たもう一匹のブルーオークが
こちらに迫ってくる。
飛翔の接近の速さについていけず
二の足を踏んだ残りのブルーオークだったが、目の前で同族を殺られては黙ってはいられない。
ああ深く刺さってはそう簡単には
抜けない。
ブルーオークは愛刀を使えない
飛翔に片手に持った棍棒を振り下ろす。
振り下ろされた棍棒は飛翔
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