第16話
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な。豚頭族には同盟を結んだ種族の土地へと散って貰い、労働力を提供。労働力を提供された種族は豚頭族に食糧を提供するというのはどうだ?」
「ふむ。労働力の対価に食糧を渡すのはいいですが、住居などはどうするつもりですかな?」
「俺と朱菜がその気になれば14万の住居くらいはすぐに作れる。朱菜の手伝いが無くとも数日有れば俺1人でも用意できるだろう」
「リムル様の命であれば、14万でも20万でも家を作ります」
「……まぁ、そんな訳で住居の心配は無用だ。この場に居ない種族にも使者を送り、協力を得られれば一種族辺りの食糧負担も軽くなるだろう。
豚頭族にとっては食糧を確保する為に自分達より下位の魔物に首を垂れることになるだろうが、生き残った者達を飢え死にさせない為にもその点は我慢して貰うことになるだろう」
リムル様が申し訳なさそうに豚頭族達へとそう告げると――――
「滅相もありません!我らは一族郎党が死罪となって当然のことをしたのです。それを許されただけでなく、飢えを凌ぐ道すら示されたのですから感謝の念しかございません」
「そうか。最終的にこのジュラの大森林に存在する全種族が手を取り合って、人間みたいに国―――他種族共生国家を作って、農業や畜産、水産を出来る様になれば、飢饉による争いも起きなくなると俺は思ってるんだが、どうだろうか?」
「他種族共生国家。確かにそれを実現できれば、ジュラの大森林で魔物同士の争いが起こることは無くなりましょう」
「それだけでなく、各種族が協力関係にあれば今回のゲルミュッドの様に魔王の配下、もしくは魔王からの干渉を極力防ぐことができる様にもなるな」
「であれば、同意せぬ訳にはいきますまい。是非とも協力させて頂きたい」
リムル様の案に納得したお父様達や蜥蜴人族の首領さん達、豚頭族の代表達。そして、気絶状態から目が覚めた子鬼族達は一斉に立ち上がり、私とリムル様の前に跪きました。
私もお父様達の方へと回ってリムル様に跪こうと思い、歩を進めようとしましたが―――
「朱菜――いや、朱菜様はリムル様以上の力を持つ者。我らの様に跪く立場ではありません。そのままリムル様の横に居られる様、お願い申し上げます」
お父様に凄く他人行儀な立場を取られてしまいました。肉親にこういった態度で接されるのは結構ショックですね。けれど、リムル様の伴侶=魔物を総べる者の妻ということになるので、将来を見据えるとこういった状況にも慣れないといけないのでしょうか?
「結論は出た様ですね。では、森の管理者としてリムル様をジュラの大森林の新たな盟主。朱菜様を盟主代理と認め、この時を以てジュラの森同盟の成立を宣言します」
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