第74話
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ア貴族達のように”四大名門”でありながらクロスベルに帰属したユーディット皇妃陛下を毛嫌いしていらっしゃっているからですか…………?」
「それもあるが、その件とは別にバラッド侯にとってユーディット皇妃陛下とキュア嬢の存在自体が邪魔だからだろう。所属している国は違うとはいえ、前カイエン公の娘であり、クロスベル側の現カイエン公爵家当主代理、次期当主であるお二人にはエレボニア側のカイエン公爵を決める時の発言権は十分にあるから、もし二人が介入すれば自身のカイエン公爵家当主就任が遠のく可能性や、もし就任できても今後お二人が自分の立場を脅かす存在であることは十分に考えられるからな。その証拠に相当二人の存在を警戒しているのか、世話役の僕にまでユーディット皇妃陛下達クロスベル側のカイエン公爵家の関係者と連絡を取っているのか、頻繁に聞いてくるくらいだよ。大方、同じ”四大名門”同士、裏で連絡を取っていると邪推しているのだろうね。」
「それは…………」
(フフ、そういった所も相変わらずですわね。)
ゲルド達の話に感心した様子で聞いていたウォレス准将は表情を引き締めて答え、セレーネの推測にパトリックはある人物を思い浮かべて呆れた表情で答え、パトリックの話を聞いたクルトは真剣な表情を浮かべ、ミュゼは苦笑していた。
「―――とはいってもユーディット皇妃陛下も予めバラッド侯の行動も予想していたみたいで、遊撃士協会を通じてオルディスでの猟兵の件についての情報を流してくれているんだ。だからこちらも、その対価としてフォートガードでの猟兵の件についての情報を遊撃士協会を通じてユーディット皇妃陛下達に伝えてもらっているんだ。」
「遊撃士協会を…………という事はフォートガードでも活動している遊撃士がいるのか?」
パトリックの説明を聞いてある事が気になったリィンはパトリックに訊ねた。
「ああ、今は遊撃士に復帰したサラ教官がフォートガードを中心に活動している。」
「うげっ、あの女かよ…………」
「まあ…………サラさんが。フフ、早速フォートガードで再会できるかもしれない旧Z組の方がわかりましたね。」
「ハハ、そうだな。」
パトリックの話を聞いてサラをそれぞれ思い浮かべたアッシュは嫌そうな表情をし、セレーネは微笑みながらリィンに視線を向け、視線を向けられたリィンは静かな笑みを浮かべて答えた。
「教官達の口ぶりからするとそのサラさんという人も”旧Z組”の……?」
「はい。サラ・バレスタイン――――”旧Z組”の担当教官で、大陸全土で20数名しかいないA級正遊撃士の一人で、エレボニアの遊撃士の中ではトップクラスの実力者です。」
「フフ、確か”紫電”なんて格好いい呼ばれ方をされている方ですわよね?女学院でも噂になっていま
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