暁 〜小説投稿サイト〜
魔法科高校の劣等生の魔法でISキャラ+etcをおちょくる話
第百六十三話
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はその頭の上のピンとたった三角の耳だ。

その一夏の傍らには、同じ程の身長の幼女が二人膝まづいている。

色ちがいのチャイナドレスと狐面を着けている。

音楽がかかると、フォロワーの二人が動き出す。

一夏が瞼をひらき金糸の髪より輝く瞳が露となった。

フォロワーが左右に別れると、一夏が踊りだす。

長い袖がひらひらと舞う。

クルリと回ると、髪と同じく金色の狐の尾が揺れた。

体の半分以上あるおおきな尾だ。

「見つめられたらそれだけで、甘い花が香りだす」

音楽に負けない、はっきり通る高く舌足らずな歌声。

観客達は魅了され、体育館には一夏の歌声だけが響いていた。

たった三分と少しの間観客は放心していた。


一曲めが終わると、狐面のフォロワー二人がサイドに掃け、ステージには一夏だけが残った。

二曲目がかかると、一部の観客は驚いた。

なんせチョイスがチョイスだ。

情事を詠った歌だったからだ。

「くだらないたわごと 付き合いきれないわ
好きにしていい? なんて 何様のつもり?」

仕草の度、一夏が婀娜っぽい流し目をする。

数人が前傾姿勢になるほど、艶かしいダンスだ。

「汗ばんだ手で、ねえ………抱きしめて」

最後のフレーズは、情に染まり、色に満ち、官能的だった。

まさしく、妖艶と呼ぶに相応しい物だった。

曲が終わると、一夏は一礼してサイドに消えた。
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