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魔法科高校の劣等生の魔法でISキャラ+etcをおちょくる話
第百五十九話
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「うつくし姫。お前の美貌を誰にも見えない透明色にしよう」

舞台の上で、魔女役がうつくし姫役に言った。

安っぽいセットが、役者を引き立てる。

『外見の美しさが取り払われたうつくし姫の心の美しさは、それまでの比ではありませんでした』

まず父親役の一人めが、ステージから飛び降り、暗転。

次に母親役の二人めが椅子に座ったまま暗転。

そうして数度明暗を繰り返した。

画家が、彫刻家が、音楽家が、詩人が。

全員が何かしらを捧げ、暗転した。

その後ステージの中央には一人の女の子が立っていた。

「嗚呼…! 何て悲劇なの!」

うつくし姫が、魔女の帽子を被ったシャレコウベを抱えてなく。

「もう嫌! 皆死んでしまう。なのに私はだれも救えない。救おうとすれば、誰かが死ぬ。
いっそ、私が死んでしまいたい」

『ですが、お姫様の強い心は死ぬことを許さず、狂う事すらゆるしませんでした』

そのとき、魔女の声が響いた。

『ならば旅にでなさい。魔法をも越えるお前の美しさの為に死ぬものを、何時かは救えるかもしれない。
その時まで、皆から離れ、一人で生きなさい』

そうして、再び世界が闇に包まれた。

灯りがつくと、うつくし姫が立ち上がり、何処かへ歩いて行った。

『こうして、死体の城から離れたうつくし姫は、世界中を逃げ回りました』

再び、うつくし姫がステージに現れる。

しかし何故か、彼女は電柱のセットに寄っ掛かっていた。

そこにパーカーを来た男の子が歩いてくる。

彼は、うつくし姫に手を伸ばし、抱き締めた。

うつくし姫は応えるように、男の子の”首筋に"顔を埋めた。

『そして心清らかな彼女が、己に捧げられたちっぽけな命を初めて救うことが出来たのは、これから六百年後の出来事なのでした』

暗転し、幕が閉じた後には、拍手が起こる事はなく、ただただ静寂が広がっていた。









「ふあぁぁぁぁぁぁ………おわった………」

一夏は舞台袖に行くなり箒の膝の上に乗った。

箒もパイプ椅子の上で満足げに一夏を撫で回す。

「ふみゃぅ…みゃぅ………」

撫でられる度にみゃぁみゃぁと一夏が鳴く。

「そういえばさ、他の劇見たいに拍手起きないけど、本当に良かったの?」

コテン、と首を傾げる仕草に数人の女子が鼻血を吹いた。

「何今さらなこと言ってるんだ織斑! 俺達は『うつくし姫』をやるって決めてやりきったんだ。
後悔なんて無いぜ。一欠片もな!」

「そう言ってくれると、発案者としてはとても嬉しいよ。委員長」

照れ臭そうに一夏がはにかむ。

「うぐっ…なんという破壊力…!?」

委員長が胸を押さえてうずく
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