第三話 剣士とビーター
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きく振り構えられてそして打ちおろされた。
だが少女はまたしても正面からその剣を受け止めて見せたのだ。
そしてそのまま押し返し、少女が攻撃に出た。
黒いコボルド王が後ろに下がった瞬間、少女は見えない武器を振りかぶり奴の腹を切り裂いた。
「ブオオオオオオ!!」
黒いコボルド王は悲鳴を上げながら後ろへ下がる。
だが少女は追撃を止めない。見えない武器を何度も奴に振り上げそして切りつけていく。
だがもう一体、赤いコボルド王は攻めている隙を突き少女にカタナを振り上げる。
少女はそれに気付いたのか黒いコボルド王を思い切り切りつけ、吹き飛ばすと赤いコボルド王のカタナを受け止め、
「ハァァァァァァァァ!!」
左肩から腰にかけて剣を振りぬいた。
そして……その瞬間赤いコボルド王はガラスの砕けるような音を立てながら消滅していった。
少女は赤いコボルド王が消滅したのを確認すると次は黒いコボルド王を仕留めようと剣を向ける。
奴は剣を向けたことに反応したのかそのまま少女に突進してくる。
だが少女はあわてる様子もなくその場で剣を振り上げる。
「風よ翔けろ、風王結界(インビジブル・エア)!!」
彼女はそう叫びながら剣を振りぬく。
すると辺りに突風が吹き、それが黒いコボルド王の方へと向かう。
「グオオオォォォォ…」
黒いコボルド王にいくつもの斬撃を食らったような傷が浮き出ていく。
奴はそのまま悲鳴を上げると先ほどの赤いコボルド王同様にガラスの破片のように消えてしまった。
<<Congratulation!>>
頭上にそんな文字が浮かんでいる。どうやら第一層のボスを倒すことが出来たらしい。
だが俺にとってそんなことはどうでもよかった。
ただ目の前の少女。
たった一人でボスモンスター二体を相手取りそしてそのまま倒してしまった彼女に目を奪われてしまった。
彼女はボスを倒したのにもかかわらず、眉一つ動かさずにその場で構えを解いていた。
そして踵を返し俺の方へ歩み寄ってきた。
「マスター、大丈夫ですか…?」
「え…あ…あぁ、俺は大丈夫だけど…一体何なんだ、君は……」
俺は思わず問いかけてしまった。
「この聖杯戦争を戦うため貴方によって召喚されたサーヴァントです。さっきも言ったはずでしょうマスター」
「だ…だからその聖杯戦争とかサーヴァントとかってのは何なんだよ!」
「…そうか、貴方は本当に何も知らないのですね……ならばお答えしましょう」
セイバーと名乗った彼女はそう言うとゆっくりと話しだした。
「“聖杯戦争”――それは聖杯を求めるマスター達による殺し合い、聖杯とは所有者のあらゆる願いをかなえる存在。またサーヴァントとはマスターの手足となり戦う下僕。
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