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こくり婆
第一章
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どね」
「特に」
「ええ、けれど京都はね」
 とにかくこの街はというのだ。
「色々あっただけにね」
「幽霊も妖怪も多くて」
「力があるんですね」
「そういうことよ。身近にね」
 それことというのだ。
「幽霊や妖怪がいる街よ。ただね」
「ただ?」
「ただっていいますと」
「貴女達が今住んでる大阪もよ」
 この街もとだ、マネージャーは二人に話した。
「前に見たでしょ」
「輪入道ですね」
 マリンはホッケの開きを食べつつ応えた、彼女の大好物だ。
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