機動戦士ガンダム
2270話
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去っていく。
そんな後ろ姿を見送ると、俺はメリルと共に部屋の中に入る。
個室とはいえ、部屋の中はそこまで広い訳ではない。
ベッドに机、冷蔵庫……それと幾つかの棚。
これが、個室の中にある全てだ。
……仮にもホワイトベースは最新鋭の軍艦なんだから、もう少しどうにかしても良かったと思うんだが……まぁ、MSパイロットの数を考えると、これもしょうがないのかもしれないな。
取りあえず、冷蔵庫の中からストロー付きのボトルに入っている水を椅子に座っているメリルに軽く放り投げ、俺は同じボトルを手にベッドに座る。
基本的に1人用の部屋だからか、部屋の中はあまり広くないんだよな。
そんな訳で、こうして人を招待して……となると、座る場所に困る。
いやまぁ、これが男同士なら、その辺に適当に座ってろと言えばいいんだが、相手がメリルのような相手となると、話が違ってくる。
妙齢の女だけに、迂闊にその辺について考える必要があるのだ。
そんな訳で、こうしてメリルには離れた場所に座って貰っている。
「それで、ホワイトベースがこれからどうするのかは決まりましたか?」
「正確にはまだ決まっていない。ブライトに幾つか選択肢を与えたが、それをどう判断するのか、だな。取りあえずルナツーに行くという選択肢は存在しないと思う」
現在のホワイトベースがルナツーに向かえば、間違いなく戦いに巻き込まれる。
その上、俺がルナ・ジオンの人間であるというのは当然のように知っている以上、当然ルナツーの連邦軍に味方をするという選択肢は存在しない。
……いやまぁ、もし戦いになった理由がルナ・ジオンの領土的な野心だったりしたら、ホワイトベースも無理を承知でこの戦いに参加した可能性はあるが。
そもそも、戦いの原因がタカ派のルナ・ジオンを侮辱する演説ともなれば、それに協力したいとは心情的に思わないだろう。
もっとも、心情的に思わなくても本来なら連邦軍の戦力やら何やらを考えれば、ルナツーを助けに行ってもおかしくはない。ないのだが……ルナツーは後で返すとしっかり言ってあるしな。
だからこそ、連邦軍にとって最重要機密であるホワイトベースとMSは出来るだけ人目に晒したくないというのも、ブライトも考える筈だ。
特にルナツーが危機の場合、タカ派の性格を考えればホワイトベースを最前線に向かわせるといった事を普通にしそうだ。
「有力候補は、やっぱり月ですか?」
「まぁ、そうなる。実際、それが一番安全だろうし」
「そうですか? でも、このホワイトベースも連邦軍の所属ですよね? そんな軍艦が月に行けば……」
「その辺はこっちで何とかするつもりだ。そもそもの話、ホワイトベースに乗っている者の多くは、連邦軍の軍人じゃなくてサイド7の民間人だからな。月としては、
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