第6話:物質融合
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見遣る。
「そうこうしているうちに今度の戦でお主らの攻撃で吹っ飛ばされて、主君と離れ、1人迷子になっておったのじゃ…」
「オチムシャモンはムシャモンの亜種でね。戦に負けて落ち延びるロマンに全てを賭ける変わり種のデジモンなのよ!!」
【ええ〜…?】
「捻くれ過ぎだ。そのロマンは!!」
「デ…デジモンって本当色んな奴がいるんだなぁ…」
オチムシャモンの捻くれ過ぎにも程があるロマンに全員が微妙そうな顔になる。
「そういうわけで大輔殿!拙者を蹴り飛ばしたついでに打ち首獄門にして川原ににさらしたりしてくれんかのう?」
「するか!!!」
怒鳴りながらオチムシャモンを蹴り飛ばす大輔。
「痛たたた…おや、そう言えば…お主らの隊にドルルモンがおらんかったか?奴はどうしたんじゃ?」
オチムシャモンの言葉に全員が目を見開く。
「!!…お前…!ドルルモンのこと知ってるのか!?」
「おうともよ!!共にタクティモン様の軍で同じ釜の飯を食った仲じゃ!ドルルモンは代々戦士の一族らしくてな。直向きに強さを求めて戦う猛々しい男じゃったよ…まあ、縁起が悪いとか言われてあまり仲良うはしてもらえんかったがのう…全く付き合いの悪い奴じゃったわい!!」
【いやそれはドルルモンが正しい】
オチムシャモンの発言に全員がツッコんだ。
「待てよ…じゃあ…お前、ドルルモンがバグラ軍を抜けた理由を知らないか!?」
「そうよ!強さが全てだったドルルモンが何であんなキャラに変わっちゃったの…?」
タイキとアカリは同僚だったオチムシャモンならドルルモンがバグラ軍を抜けた理由を知っているのではと思って尋ねた。
「ああ…そりゃ、あの事件がきっかけじゃろうなぁ…」
「「事件…!?」」
“事件”と言う単語にタイキと大輔が反応する。
「昔…とある戦場でな。奴は幼いデジモンばかりで構成された訓練中の部隊を指揮しとった…それが何故か敵部隊の主力の足止めを命ぜられたんじゃ。タクティモン様の指示でな…ドルルモンが隊を離れたその時…タクティモン様はその戦線を仲間ごと砲撃するように命ぜられた!!大戦果じゃったよ…何せ、こちらの弱小の部隊と引き換えに敵の主力を一網打尽に出来たんじゃからのう!じゃが…戦場に戻ったドルルモンが見た物は…累々と横たわるかつての教え子達の姿じゃったと言う…それ以来…あらゆる犠牲を厭わず、ただ勝利だけを目指していた奴の戦い方は変わっていった…。」
「…それで?」
大輔がオチムシャモンに話の続きを促す。
「そしてある日、同じように捨て駒にされようとした部隊を命令に背いて脱出させ、自らも姿を眩ませたんじゃ…その作戦は…タクティモン様の戦史に残る数少ない、失敗の記録となったよ」
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