第5話:合体竜人パイルドラモン
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たタクティモンは爆炎に飲まれる。
「やったのか…?あのタクティモンを…?」
三元士最強のタクティモンを倒したのかとドルルモンは信じられない物を見るかのようにパイルドラモンを見遣る。
「…まだだ…畜生、全力で攻撃したのに。タクティモンには全然効いてないぜ…」
全員がパイルドラモンの視線を追うと、爆炎の中から出て来て服や鎧に多少の焦げ目がついた程度のタクティモンの姿があった。
タクティモンの纏う覇気はまるで衰えていない。
「いや…私が僅かとは言え傷を負うのは数百年来無かったことだ。進化とデジクロスのパワーが合わさったとは言え、たった2体のデジクロスで三元士に迫る力を得たことは素直に誇るといい。」
タクティモンがパイルドラモン達に背を向けた。
「…!?」
「このまま戦い続けても兵を無駄に失うのみ。ここは尻尾を巻いて退くとしよう。失われた進化の力を持つ者達よ、次に相見える日を楽しみにしているぞ…」
タクティモンが背中の大砲から信号弾を放ち、撤退の合図を出す。
タクティモンが去るまでパイルドラモンは警戒を怠らなかったが、タクティモンの姿が見えなくなったのを確認して、大輔と賢は安堵の息を吐いて、座り込んだ。
「大丈夫か!?大輔、賢!!」
「デジクロスしたとは言え…あのタクティモンと互角に渡り合うとは思わなかったぜ…」
ドルルモンの言葉に大輔は首を横に振る。
「いや…あいつはまだまだ本気じゃなかった。いや、本気は出していたんだろうけどな。今の状態で…あいつは“今”の自分に出せる本気しか出していなかった。結局、あのでかい刀を抜かせることも出来なかったしな。あの刀を抜いた時がタクティモンの本当のフルパワーを発揮出来るんだろ…今のあいつと善戦出来る程度じゃ話にもならねえよ…」
今のタクティモンと善戦出来る程度では刀を抜いて真の力を発揮したタクティモンには勝てないと、大輔はそう思った。
「それに今回は初見だから通じた部分もありますから、2回目は今回みたいにいかないでしょう」
賢も大輔と同意見であり、次の戦いでは今回みたいにはならないだろうと断言する。
【…………】
全員が沈黙する中、上空から何かの駆動音が聞こえた。
「ふむ…刀を抜いていなかったとは言えあのタクティモンと対等に渡り合えるデジモンを従えているか…工藤タイキだけと思っていたが…本宮大輔と一乗寺賢…お前達も引き入れるとしよう」
【!?】
上空を見上げると巨大な飛行型デジモンに乗った少年がいた。
「あんた…誰だ?」
「蒼沼キリハだ。本宮大輔」
天野ネネに続く2人目の人間との邂逅である。
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