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仙女の正体
第五章
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「私を亡き者にしようとしていてです」
「その中で隠れ家も見付けたんだね」
「秘かに姿を消して退けた後を追ってです」
「見付けたんだね」
「そうしました」
 夏青は麻友に穏やかな声で答えた。
「確かに」
「それじゃあね」
「今すぐにですね」
「案内してくれるかい?その後はね」
「おいら達に任せてくれ、大体いかれた教団は構成員の数自体は少ねえんでい」
 幸田はきっぱりと言い切った。
「いかれた奴ってのはそんなにいねえからな」
「はい、彼等は数はです」
「決してだな」
「多くないです。私は争う術は大の苦手で彼等の襲撃はいつも惑わしたりして避けていますが」
 それで倒せていないというのだ。
「ですがお二人なら」
「ああ、任せておけよ」
「あたし達は戦えるからね」
 幸田も麻友も夏青に強い声で答えた、そしてだった。
 二人は夏青の案内を受けてだった、教団の隠れ家まで向かった。隠れ家は実際に森の奥深くにあった。一つの洞窟がそうだった。
 その洞窟の前に来るとだ、麻友は夏青に言った。
「ちょっと待っててね」
「少しですか」
「今から洞窟の中に入って終わらせるから」
「攫われてる子供もいるかも知れないしな」
 幸田は虎徹を手にして述べた。
「ここは二人で入ってな」
「そうしてね」
「連中を一人残らず退治するからな」
「ちょっと待ってね」
 こう夏青に告げてだった。
 二人はすぐに洞窟の中に入った、だがここで夏青は二人に話した。
「教団の者は闇色づくめで顔も闇色に塗っています」
「闇だね」
「はい、黒ではなくです」
 その色だというのだ。
「ですから洞窟の中でも目立ちにくいです」
「わかったよ、じゃあね」
「私はここで、ですか」
「待っててね、あたし達で終わらせるから」
「さて、ここに逃げる奴がいて夏青さんに迷惑がかからなくて逃げ延びる奴がいない様にしてな」
「召喚の術でギルガメス呼んでおくよ」
 麻友は実際にここで召喚の術でギルガメスを呼んだ、それで出入り口に置いた。
 そうして出入り口を抑えてだ、二人で術で姿を消したうえで洞窟の中に押し入った、すると麻友は吸血鬼の目を光らせてだった。
 そのうえでだ、幸田に言った。
「見えるよ、そしてね」
「聞こえるんだな」
「あたしは吸血鬼だよ」
 だからだとだ、闇の中で幸田に言うのだった。
「夜の中でこそね」
「一番見えてな」
「聞こえるんだよ、うじゃうじゃいるよ」
「多いか」
「ええ、けれどあたし達にはまだ全く気付いてないから」
「ここはか」
「思い切り仕掛けていこうね、こうしてね」
 早速だった、麻友は。
 前にいる教団の者に混乱の術を仕掛けた、するとその教団の者は早速錯乱し味方を攻撃しだした。
「な、何だこいつ
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