第五章
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香菜はその親父に店の中で言った。
「自分二週間前森の奥に入ったやろ」
「な、何を言うてるんや」
言われてすぐに一瞬目をたじろかせた、それが証拠だった。
「一体」
「そこでよさそうな社見付けて自分の家に飾ってるやろ」
「あと細菌自分の周りで変なこと色々あるやろ」
佐藤も親父に問うた。
「飯に何か入れられたりゴミぶつけられたりしてるやろ」
「そ、それは」
「図星やな、ぎくりとした顔になってるで」
香菜は親父自身にこのことを告げた。
「その社はピクシーのもんや、すぐに返し」
「そんなものは知らない!」
親父は必死の声で否定した。
「何を言ってるんだ」
「すぐに嘘はばれるで、ええな」
ここで香菜は自分の左肩にいる大左衛門に言った。
「今からや」
「店の中に入ってだな」
「調べてくるんや」
「そうしてくる」
大左衛門も頷いてだ、すぐにだった。
店の中に入った、そして暫くして戻ってきて香菜に言った。
「あったぞ」
「そうか、これで決まりやな」
「一体何なんだ」
「今言うた通りや、人は悪いことは出来んで
香菜は親父を見据えて彼に告げた。
「自分の悪事はわかった、早いうちにや」
「社を返せ、さもないとわし等全員でもっともっと懲らしめてやるぞ」
大左衛門は香菜の左肩から親父を指差した。
「それが嫌ならさっさと返せ」
「くっ、わかった」
日々何かと困っていた親父もだ、そう言われるとだった。
頷くしかなかった、それでだった。
店の中に入って赤い社を差し出した、それは香菜達から見れば神棚程の大きさのものだった。
香菜達は親父からその社を受け取ると大左衛門の案内を受けてそのうえで森に入り社をあるべき場所に戻した、そしてだった。
二人はピクシ―達の感謝の言葉とお礼の多くの山の珍味や金を受け取ってから森を去った。そして街に戻るとだった。
香菜の手にあるものが出て来た、それはというと。
「刀やな」
「そや、半蔵刀や」
忍者刀であった、それは。
「今頭の中で私に言ってきてるわ」
「服部半蔵さんの愛刀か」
「そうらしい、何でも切れてな」
そしてというのだ。
「衝撃波も出せる」
「僕の村正と同じか」
「そうみたいやな」
「そうか、それはまた強い武器手に入ったな」
「有り難いことにな、それにや」
香菜は自分の隣にいる兄に笑ってさらに話した。
「力がさらについた感じするわ」
「強くなったってか」
「わかるわ、試練乗り越えたからやからな」
「そやな、ピクシーの連中の社取り戻してな」
「何かあの親父悪いことまだしとったらしいしな」
「今信濃警察が取り調べしてるんやな」
「そうらしい、そのことも含めて一件落着や」
佐藤は笑顔で兄に話した。
「そ
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