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魔法が使える世界の刑務所で脱獄とか、防げる訳ないじゃん。
第一部
第11話 チート?な訳ないだろうが
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あああぁぁぁああああ!?」
「うるせぇ!! 御前、首切断され掛けてたじゃねぇか! 腕は完全に終わってただろうが!! それに加え、あの奇妙な兄弟の頭破壊しやがって!! 手前、客に対して何してんだ!!」
「だああああぁぁあああ!? 待って待って待って、あのメイドは私を殺すために来た殺し屋であってぇぇえええええ!? ねぇやめて割れる、割れるぅううう!!!!」
「一々大袈裟だ阿呆!! これだけで割れると思うなボケェ! 最悪割れたら再生しろ!!」
「やあぁぁぁぁああああめぇぇええええ!!!!」

 後ろで囚人共に同情されてるのが分かる。凄く苛つく。

「ねええええ!! メイド達は他の舎に預けるからぁぁあああ!! 今日は誰も引き取ってくれなかったからこき使ってただけ……ぎゃあぁぁああああ!! やめてやめてぇぇぇええええ!!」
「何自分を殺そうとしたヤツをこき使ってんだボケ! 阿呆か!!」
「しょうがないじゃん引き取って貰えなかったんだもん! 正月に向けて、どの舎も準備してんのぉおお! 明日にはどっかの舎に送り付けるから許してぇえ! 明日は私、大人しくしてる!! 誰もシバいたりしないからぁぁあああ!! この手を離してぇぇええええ!!!!」

 …………数秒後、翁は諦めたように手を離した。そして、私を睨んで一度舌打ちをしてから言った。


「次はねぇぞ」
「すいませんでした」


 翁が去って一息吐くと、また後ろから。


「「「「琴葉」」」」
「…………………………」
「「「「…………ぷふっ」」」」
「殴るぞオラ、さっさと並べや」

「さっき次はねぇって言ったばかりだろうが!!」
「ギャーッ!? 翁まだ居たん!? ……じゃなくてぇあああああああ!? すみませんッッッ!!!」


 あの、そろそろ頭割れる気がするんで、止めて下さいませんか?



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