純粋なお遊び
合縁奇縁のコンサート 13
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てたの?」
プリシラの肩に縋り付いたまま、きょとんとした表情で首を傾げているミネットだった。
「! や、ミネット、ちが……っ」
じりりと一歩下がるマイク。
ミネットは無垢そのものの真っ直ぐな眼差しでマイクを見据え、
「……まいく。うそついたら、めっ!」
ピシャリと言い放った。
「う…………うわあああああああああん!」
間を置いて続々と表に姿を見せ始めた孤児達の隙間を器用に擦り抜け、たった一人、屋内へと全力疾走で引き返していく傷心の少年・マイク。
その小さな背中を見送るプリシラは、
「ふっ……愚かな。私をおちょくろうなど、五十年早いのよ!」
勝利の余韻に浸り、実に満足そうな笑みを浮かべていた。
一部始終を横目に見ながら荷物の運び出しを始めていた偽装聖職者達は
(次期大司教様、大人気無い……)
と、心の中だけで斉唱する。
「まいく、なんであやまらないの? わるいことしたら、ちゃんとごめんなさいしなきゃだめなのに……」
「み……、ぷりぃー……」
発展途上にある男心の繊細な部分を知らない幼女が悲し気に俯くと、言葉を上手く操れないらしいキースが慌てた様子でミネットとプリシラを交互に窺う。彼は彼で、喧嘩は良くないと言いたげだ。
プリシラは再度キースの肩を優しく叩き、愛らしい少年少女にウィンクを贈った。
「良いのよ、ミネット。マイクは何も言わないで帰っちゃったでしょう? あれは、自分が悪い事をしました、全部自分が悪いんですって意味で、たくさんの人が見ている前でやると、とても恥ずかしい事なのよ。ああなった時点でマイクはもう、しっかり罰を受けているの」
「でも、ごめんなさいしてないよ? ごめんなさいは、ちゃんとしないとだめなんだよ?」
「そうね。マイクは嘘を吐いたのにごめんなさいをしなかったから、とーっても悪い子ね。ミネット、悪い子は好き? 嫌い?」
「まいくはきらいとちがうけど、わるいのはよくないよ。みねっと、わるいのはきらい!」
「じゃあそれを、今からマイクに言ってきてくれる?」
「?? わるいのはきらいって、みねっとがまいくにいいにいくの?」
「ええ、お願い。「プリシラ様にごめんなさいをするまで、ミネットは悪い子のマイクが大嫌い!」って、マイクに伝えてきて欲しいの」
傷付いた少年の心を間接攻撃で更に抉ろうとする、えげつない次期大司教。
其処に「容」「赦」の二文字は存在しない。
「んー……わかった! いってくるね!」
そうとは知らずに腹黒い思惑を背負った穢れを知らない少女が地面に降り立ち、マイクの後を追い掛けようと駆け出した。
「足元に気を付けてね」
「はーい! ……あ、そうだ!」
て
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