暁 〜小説投稿サイト〜
魔法が使える世界の刑務所で脱獄とか、防げる訳ないじゃん。
第一部
第9話 新キャラ登場!?
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ながら言うと、前から短い悲鳴が響く。……カスか。
また、後ろからは、
「おおおぉぉぉお二人さん!? 琴葉ちゃんの拷問、受けない方が良い! 命のためにも!!」
「メイドさん、メイドさん! 死ぬ前に"お帰りなさいませご主人様?"ってやって!?」
「一生僕に尽くしても良いぞ」
「…………早く言った方が楽だぞ」
と言う声が。八九番については不明すぎる。
「内蔵破壊されたり、蛙を体内に詰め込まれたり、耳にムカデを入れられたり、ナイフを全身に刺されたり、ハエにたかられたり、汚い男共にたかられたりするんだよ!? それに、例え死んでも生き返らされて、その後も精神崩壊するまで死んで生き返ってを繰り返すんだよ!? やめた方が良いやめた方が良い!!」
九〇四番め、余計なことを……
私の拷問方法は、自分がされたら嫌な事をし続けるだけだからな。やっていることが完全にアウトだが、どっちにしろ生き返るし、怪我しても元に戻されるし、拷問で精神崩壊しても、終わったら戻るし。
「そうだよ。……さっき、君は僕達が"何でそれで名の通った殺し屋になれたんだ?"って聞いた。それについては……」
下の方が話し始めたが、それを遮って上の方が怒鳴る。
「お前、何を仕組みやがった!」
バレたか。
後ろで"何言ってんだ此奴等"みたいな、微妙な表情をしている囚人共にも聞こえるように、私は言う。
「ちょーっと、操作してみたんだ。そしたら、簡単に気合いとパワーだけで、攻撃はスカばかりのカスメイドと、魔力スカスカの、ショボメイドになったって訳さ。プフッ!」
「クッソうぜええええええぇぇぇぇえええ!!」
カスメイドが突っ掛かってくる。こうやって見ると、背高いな。がたいも良いし、パシリにぴったり―――
「今失礼なこと考えただろ?」
「知らん」
これは失礼なことと言うのか?
さて、此奴等如何為よう。
ま、もう夜だし、私より弱いことは確定したから、適当に隣の房―――誰も使っていない―――に突っ込んでおこうっと。報告は明日で良いだろ。爆裂魔法で打ち開けられた穴も直さなきゃいけないし。
私が踵を返して、隣の房の鉄格子を開けようとすると、後ろから殺気が。カスメイドの方だ。
案の定私目掛けて振りかざされていた拳を受け流し、その勢いを利用して一回転させ、床に打ち付ける。床にヒビが入るが、もう知らない。
房の中で、九〇四番達が揃って「あーあ」と言っていたところから、何かしたら殴られるのは当たり前の様な意識でも芽生えてきたのだろうか。そうだとしたら、脱獄しないでくれ。
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