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SAO−銀ノ月−
「だから、責任はわたしがとります」
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エルフの軍勢が出現する。ただし一部だけ逃げられる場所があり、そこには指揮官――キズメルが剣を持って立ちはだかっていた。

「巫女殿に戦う意思はない。退け、人族!」

 凛とした声が空間に響き渡る。すでにプレミアの元には数人のエルフが護衛についており、逃げる以外の行動をすればすぐさま射ち抜かれる状況に、プレイヤーたちは三々五々に撤退していった。

「プレミア!」

「アルゴ……」

 そうしてプレミアの護衛についたエルフの中に混じっていたのは、今回の件の事情を話してエルフの軍勢を動かしたアルゴ。見るに堪えないプレミアにヒールの魔法をかけながら、思わずその小さい姿を抱きしめていた。

「よく、よく頑張った……頑張ったナ……」

「……アルゴお姉さんの真似です。話せばなんとかなる、です」

 誰にでも使える初級ヒールではなく上級の回復魔法らしく、プレミアの傷がみるみるうちに治っていく。それでも回復量が足りないと、さらに呪文を詠唱しようとしたアルゴだったが。抱き抱えていた少女が今までやっていたことは、全て自分の真似だったと聞いて思わず吹き出してしまう。

「……まだまだ修行が必要みたいだナ」

「そのようです。ユイにガーネットにも迷惑をかけてしまいました、すいません」

「いや迷惑なんかじゃないけど……どういう状況なんですコレ!?」

「大丈夫ですよ、ガーネットさん。みなさん味方です。はい、杖です」

「ショウキはどうしタ?」

 そうして回復が終わってアルゴの抱っこから解き放たれたプレミアは、普段通りのままになってユイとガーネットに礼をするが、強いと評判のエルフたちに囲まれてガーネットはそれどころではなく。ひとまず他のプレイヤーたちはもういないらしく、ユイは投げ捨てられたガーネットの杖を拾ってきたり、アルゴはショウキを探したりと小休止を挟んで。

「ショウキなら、わたしを信じて待ってくれています。きっと今ごろ、《はじまりの町》に行く作戦を考えているでしょう」

「ほう。それは見ものだナ」

「……ご期待に添えるかは分からないが」

 約束もしていないことに胸を張ったプレミアに苦笑しながら、ちょうどショウキは洞穴から出てきたところだった。その作戦とやらがどんなものか、アルゴがいたずらめいた表情で聞こうとする前に、プレミアはショウキの元に駆け寄っていく。

「ショウキ。がんばりました」

「ああ、逃げるよりいい結果になった。ありがとな、プレミア」

「……がんばりました。わたしは、がんばったんです、ショウキ。がんばったんです」

「あ、ああ……そうだな?」

 大事なことは二回言うそうです――とプレミアは不満げに頑張ったことを主張してくるが、ショウキは何を求められているのか分か
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