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魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epica28-B覇王の記憶〜Memory of farewell〜
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、ミナレットに続きさらに古代の遺産エテメンアンキを起動しました。そして・・・」

開かれた傘の骨組みのような形をした“エテメンアンキ”から放たれた8つの砲撃は、イリュリアと敵対するシュトゥラ、バルトはウラル・リヴォニア・リトヴァ、ヴィンランド、シュヴァーベン、ヘルウェティア、ガレアの8ヵ国の都市に撃ち込まれ、多大な犠牲を生みました。

「ひでぇ・・・」

「なんと惨い事を・・・」

「これが現実に起こったものだと思うと・・・」

「ええ、かなり気分が悪いです」

――ベルカに生きる全ての民よ、聴いてください。私は、イリュリアの女王にして、天地統治塔エテメンアンキを統べる天界王テウタ・フリーディッヒローゼンバッハ・フォン・レーベンヴェルトです――

番長さん達が、遠く離れていても視認できるほどの爆炎と黒煙を見て眉を顰め、ヴィヴィオさん達も顔を蒼くしていました。イクスさんは実体験したことの追体験となり、「はい。本当に許されざる暴挙です」と怒りを露にしました。

「イリュリアに下らなければ、エテメンアンキの砲撃によってその国を滅ぼすと言う脅迫の元に、テウタ女王はベルカ半球に宣戦布告をしました。イリュリア戦争の開戦です」

イリュリアに対抗すべく、砲撃を撃ち込まれた8ヵ国の代表が、聖王家の治めるアウストラシアに集結しました。記憶の映像が、クラウス、オリヴィエ殿下と兄リナルド殿下、オーディンさん達グラオベン・オルデン、イクスヴェリア陛下(変身魔法で別人に見えますが)とヴィンツェンツ殿下、ドルテ王女殿下、コルネリエ王女殿下、アルフォンス殿下が円卓に集うシーンに切り替わる。

――噂に聞きし魔神とはどれほどの豪傑かと思えば、 女子(おなご)と見間違うほどの優男だな――

「ヴィクターさん。彼が雷帝、バルトロメーウス・ダールグリュン帝です」

「っ! そう、この方が・・・!」

「お嬢とは全然似てねぇな。オーディンさんに仕掛けた技は、お嬢も使うやつだったけど」

「当たり前ですわよ。しかし本物の破軍斬滅を観られたのは大収穫ですわ」

クラウス達の会議の結果は、イリュリアに屈することなく対抗し、勝利を収めるための連合を建てるというものでした。“エテメンアンキ”内部への突入はオリヴィエ殿下率いるゼーゲブレヒト家の騎士団が請け負い、オーディンさんが“エテメンアンキ”の砲撃防御および破壊を、その他の騎士団は、イリュリアの全周囲より侵攻して敵性戦力の撃破となりました。そして・・・

――エテメンアンキの砲撃は、魔神オーディンの加護によって完璧に無効化されている! 女王テウタもまた、オリヴィエが討ってくれるだろう! 我等はひたすらに前へ! 前へ!――

空を流れる砲撃の着弾地点からは爆炎も黒煙も上がらず、1発で都市を
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