第三十五幕:太陽よりも輝く虹
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分からなかったです」
時崎「気のせいかな?」
七夏「お父さんなら、声を掛けてくれますから」
時崎「そうだよね」
食事の途中だけど、俺は気になったので、玄関の様子を見てくる事にした。
七夏「柚樹さん?」
時崎「やっぱり、ちょっと気になるから玄関を見てくるよ」
七夏「は、はい」
暗くなった玄関に移動すると、玄関の扉のこちら側にもたれ掛かった人影が見えた。お客さんという雰囲気ではない。俺は玄関の灯りを付ける。
時崎「!? 天美さん!?」
心桜「・・・・・あ、お兄・・・さん」
ただならぬ予感がしたので、俺は大きな声で七夏ちゃんを呼んだ。
時崎「な、七夏ちゃんっ!」
俺の大きな声で七夏ちゃんがすぐに姿を見せた。
七夏「ど、どしたの? 柚樹さ・・・こ、ここちゃー!?」
心桜「つっちゃー・・・うぅ・・・うわ〜!!!」
七夏「ひゃっ! ここちゃー!」
七夏ちゃんの姿を見るなり、天美さんは突然大きな声で泣き始めた。俺はどうしてよいか分からず、体が全く動かない。七夏ちゃんは天美さんに駆け寄り、そのままぎゅっと抱きしめた。
今朝の元気だった天美さんとは全然違う、今までに見た事の無い天美さん。何があったのか分からないが、今、俺が問う事ではない。七夏ちゃんもその事を分かっているようで、ただ、泣きじゃくる天美さんを抱きしめているだけだった。
第三十五幕 完
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次回予告
太陽の光が虹を生み、その虹が太陽を優しく包むのだが・・・
次回、翠碧色の虹、第三十六幕
「太陽を想う虹と」
虹は太陽から生まれるので、太陽以上には輝けない。大切な物事が消えかけていたとすると、俺の取るべき行動はただひとつだ!
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