暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epica28-A覇王の記憶〜Memory of an encounter〜
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エレミアはダールグリュン家とも交流がありましたけど、ジークの実家や私の家にもその辺りの資料はあまり残されていないの。ですから貴重な話ですわ」
クラウスとオリヴィエ殿下のやり取りを聞いたジークリンデ選手が何度も頷き、ヴィクターさんは満足そうに頷きました。
「・・・リッドは、クラウスにとっても良き友人となりました。シュトゥラ学術院への出向協力という名目でリッドを招きました。オリヴィエ殿下からリッドの強さを聞き及んでいたクラウスは、出会ってしばらくの後、リッドの強さを知りたいということで彼と組み手を行い、それを機にさらに仲を深めました」
クラウスとオリヴィエ殿下に迎え入れられたリッド。3人で庭園でお茶会を開いたり、雪豹と戯れたりと穏やかな時間を過ごし・・・
――リッド。オリヴィエの話だと、君も徒手の武術を嗜んでいると聞いている。エレミアと言えば、ベルカ史の中でも最古に近い武術の使い手の一族と聞く。どうだろう? 少し手合わせをお願い出来ないか?――
クラウスの好奇心を刺激したリッドは、オリヴィエ殿下からのお願いもあってその申し出を受けた。後に覇王流と語られることになる武技の基礎、断空による一撃をリッドに打ち込んだ。断空拳と名前が付けられる前の一撃です。吹き飛ばされないようにリッドは踏ん張り、断空は王城のタレットに大穴を開けた。そして手を抜かれたことに気付いたクラウスは、今度は本気での組み手を申し込み・・・
「鉄腕解放・・・!」
応じたリッドは、ジークリンデ選手も使うエレミアの武具を解放。番長さんが「おお! 鉄腕じゃねぇか!」と興奮し、「うるさいですよ、トライベッカ選手」とエルスさんが嗜めました。クラウスとリッドは今度は本気で組み手を行い、相打ちで決着しました。
「この後、クラウスはとても怒られました。王城に穴を開けるとは何事か、と」
「割りとやんちゃだったんですね〜」
「やはり言葉だけではなく、こうして目で見ると印象が変わってくるね」
学問を多く修めていることでリッドが教師としてクラウスとオリヴィエ殿下に授業することが増え、さらに3人一緒に武器・徒手の鍛錬をし、いつ終わるとも知れない戦乱の中でも穏やかな時間を過ごしました。
――リッドがまた、どこへ行くとも言わずに旅立ってしまいました・・・――
――うーん。手紙に、少し出掛ける、だけじゃなくてもっとこう・・・――
リッドに宛がわれた部屋の机の上に置かれていた手紙を読み、クラウスとオリヴィエ殿下がガクッと肩を落とすのを見て、私は「こうやってフラリと数ヵ月も旅に出ることが多く、2人はほとほと困っていました」と私も肩を落とした。
「放浪癖が見事に子孫にまで受け継がれているのね、ジーク?」
「あぅ・・・。そやかて同じ場所に留まるん
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