暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜Another story〜
マザーズ・ロザリオ編
第268話 統一トーナメント
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まだまだ何処となくぎこちなかった2人だったが、最早慣れっこと言う事もあり 直ぐにいつもの調子を取り戻していた。


 そして何より今日から始まる一大イベントがあるからだ。ALOだけに留まらず、全VRMMOに配信される最大級のイベント。


「今日は統一トーナメントだねー リュウキ君」
「ああ。いよいよ、と言った感じだ」
「ふふ。すっごく落ち着けてる感じだよっ。やっぱり当日ともなったら、雑念捨てて〜 って感じなのかな?」
「そりゃあそうだろう? ここまで来て、ウジウジと言うのは 性に合わないし。……全力を出さないと相手にも失礼だ」
「……わぁ、ほんとに気合十分って感じだね」

 相手がちょっとばかり可哀想な気もするレイナだった。勿論、腕に覚えのある全プレイヤーが集う大会。名を馳せる者たちと剣を交える。ワクワクしない、と言えばウソになってしまうだろう。

 これが、全世界に配信っ! とならなければパーフェクトなのだが。
 
「レイナたちは出場しないのか?」
「ん? うん。今回は全力で観戦しよーって事になってね。自然とお姉ちゃんも同じくっ! 後はリーファちゃんに、シノンさん。リズさんにシリカちゃんも、かな? 皆で応援してるからねー」
「それはありがたい反面、やはり緊張するかな……」
「大丈夫だよー。リュウキ君ならさ」

 えへへ、と笑ってリュウキの右頬に指でつんっ、と突くレイナ。
 リュウキは突かれた頬を二度三度と人差し指で掻いた後に。


「とりあえず、ユウキとの約束は果たさないとな」


 まだ、組み合わせが決まったわけではない。
 だが、ほぼ確実に勝ち登ってくるであろうユウキ。
 その戦いを想い馳せれば、こちらとしても楽しみで仕方ない。

「う〜ん。ユウキさんとリュウキ君、かぁ……」
「ふふ。レイナは今回はユウキを応援したい、かな?」
「やっ! そーじゃないよーー! すっごく複雑なのっ! やっぱり、ほら トーナメント、って事は勝ち負けが付く訳だからさー。……その、複雑じゃん」

 仲間内での戦い。単純なスポーツを意識すれば良いのだけれど、生憎簡単に割り切れるものじゃないのだ。大切な恋人、大切な仲間で、もう友達。
 やっぱり複雑な想いをしてしまう。

「そんな気を張らなくて良い、さ。皆とのこう言った勝負の後って、……大体笑ってるだろう?」
「んんーー。……そう、だね? そうだったねっ」

 勝敗が必ず付く戦いは得てして残酷と言えるかもしれない。
 でも、それでも 皆の笑顔が絶えなかった事は思い出す限りでは無かった。悔しそうに顰める事はあっても、最後は笑顔で握手だったから。

 そんな時、リュウキとレイナ、両方のウインドウが立ち上がった。

「ん。ああ、キリトからメッセ
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