第一章 物語の始まり
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いうのは古来から存在している理であるからして、彼女自身、自分が如何にどのような男に勝負を挑んだか、心から後悔し始める。
趙雲「(何だ!!?この異常な程の寒気は!?震えは!?これは...!!)」
しかし時既に遅し。晋武の全身に、突然この世の物とは言えぬような気が現れ始めた。それに気づいた趙雲は、無意識に後ろへと後退する。
趙雲「あ...ッ...あああ....」
彼女が今垣間見ているのは、晋武たちの世界に存在する力“覇気”である。人の内なる所に潜在している力で、「気配」「気合い」「威圧」などの感覚を用いる。だがそれを簡単に引き出すのは容易ではない。
覇気には三種存在し、それぞれが色で分かれて、武装色、見聞色、そして覇王色という物が在る。それら全てを体得すれば正に無双、鬼に金棒である。だがそれが異常なまでに研ぎ澄まされれば最早人智を超えた究極の頂きに立つであろう。その証拠にこの男晋武は、三つの覇気を見事体得して磨き強くしている。
そして今、彼は武装色の覇気を発動している。
晋武『...容赦は、せぬぞ?趙雲』
趙雲「あ....ああ....!」
晋武『....行くぞ』
彼の右腕に覇気を纏わせ、己の技を発動させる。
晋武『魔神、拳』
彼女に向かって、轟音と共に振りかざされた彼の拳が.....
趙雲「....ッ!!!」
晋武『....』
趙雲「ッ....ん?....ッ!?どうして...?」
晋武『....』
彼女の顔面の寸前で止まる。趙雲は自分を殺さなかった晋武に問いかけた。そんな彼女を放って、晋武は無言で己の背を見せて愛馬雷轟の傍まで歩んでいく。そんな彼の行動に理解など出来ず、彼女は語気を強くして再び問い詰める。
趙雲「どういう御積りかぁ!!貴方は私を殺せることなど造作もなかった筈!!なのにどうして!!」
晋武『...よしよし、雷轟』
雷轟「バフン〜♪」
趙雲の問い詰めなど無視して、晋武は愛馬の顎を撫でてやる。その彼の行動に更に苛立ち、趙雲は駆け足で彼の傍まで寄って問いかけた。
趙雲「晋武殿!!」
晋武『...お前は無意識に認めたのだろう?』
趙雲「え...?」
晋武『...殺されると...』
趙雲「そ、それは...!」
振り向き質問で返す彼の言葉に、趙雲は何も言えなかった。確かにあのままだと彼女は間違いなく死んでいたであろう。その時、別の方向から声が二つ聞えてきた。
???「
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