第一章 物語の始まり
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が、彼女は止まる気も、やめる気もなく、そのまま槍を構えて臨戦の態勢を見せる。
???「先ほどの戦い...いや、蹂躙でしたな。とにかく、貴方の荒ぶる戦いに正直一手仕合たいのですよ。どうですかな?まさかお逃げになられるか?そのデカい図体と、頭から足にかけて纏う禍々しい鎧は見てくれだけのものですかな...?」
晋武『....』
彼女の挑発は正直晋武にとってどうでもいい位の物だ。だが今の彼が置かれている状況を何とかしないと自身にとって困るものであって、故に彼は.....。
晋武『ハァ....よかろう』
???「おう!受けてくださいますかぁ!」
晋武『...ただし、死すことになろうと文句は抜かすな。俺は愚図と鈍間は嫌いだが、それと同じく見栄っ張りも嫌いだ』
???「構いませぬ。私も武人の端くれに並ぶ者、言っておいて逃げ出すような愚行は致しませぬよ」
そう返す彼女は、槍を握る力が増す。それを見た晋武は礼儀として己の名を教える。もしかしたらこれから死ぬであろう女に...。
晋武『...紹介が遅れたな?俺の名は、生は晋、名は武、字は古龍だ。貴様の名は...?』
???「我が名は生は趙!名は雲!字は子龍と申す!では晋武殿、いざ!!参る!!ハアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアァァァァァァァ―――っ!!!」
彼女、趙雲は勢いよく仁王立ちの晋武に襲いかかり、槍を突き出す。しかしこれを難なく己の羅刹方天画戟で軽く弾かせて、防御した。
趙雲「くっ!」
晋武『....』
趙雲「やりまするなぁ!だが!まだまだぁーッ!!」
しかし趙雲は負けじと尚も槍を振い、晋武に攻撃する。しかれどそれら全ての攻撃は全くの無意味で、難なく流している晋武本人は内心退屈の思いをしている。
晋武『(...弱い、余りに弱い。先ほどの賊共に比べれば圧倒的に彼女が勝るであろうが、それでも俺には届く可能性は無い)』
趙雲「如何為された!!防御しているだけでは意味がないですぞ!!」
晋武が未だに反撃せぬ事に趙雲は内心苛立つ。
趙雲「(何故故反撃しないのだ!!まさかこの私を見くびっているのではなかろうなぁ!!?)」
晋武『...趙雲』
趙雲「何ですかな、晋武殿!!」
晋武『....反撃、してもいいのだな...?』
趙雲「ッ!?」
彼が言葉を発した瞬間、彼女の全身に言い知れぬ程の戦慄が走り、身体中に回る血が瞬時に凍りつく様な寒気が彼女を否が応うに包みこむ。彼女の腕前は正直上級の物ではある、が、しかし世の中上には上が居ると
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