「少しお話ししませんか?」
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しかしてクエストの目標は《リトルネペント》たちの焼却ではない。あくまで花がついた《リトルネペント》から採取出来る胚種が目的だが、もちろん全て焼き尽くした辺りに花びらが残っているわけもなく、この調子で行こうというガーネットにユイからのストップが入る。
「あ、そうだな……」
「わたしもユイに賛成です。町はどこだったでしょうか?」
「はい。あちらに――」
一刻も早くクリアしたいというのは山々だったが、MP切れというならどうしようもない。一度休憩しようと《ホルンカ》に戻ろうとすれば。ユイからのナビゲートを受けて、一同がそちらを向いて見たものは。
「……いっぱいです」
「なんでまだ来てるんだよ……」
恐らくはガーネットの魔法に巻き込まれなかった《リトルネペント》。数は先程よりも少なかったものの、もうガーネットたちに戦える戦力はない。正確に言うと戦う気力もないとため息を一つ、さっさと逃げようとしたガーネットへと声がかけられた。
「ガーネット。こっちだ」
「あ……」
「どちら様でしょう?」
森の奥から現れたのは、銀色のふわふわとした髪をたなびかせたシルフの女性。その両腰に二刀を携えた彼女の顔を見て、ガーネットがばつが悪そうに顔を背けて。
「私の名前はルクス。自己紹介は後だ、早く逃げないと」
「プレミア、ガーネットさん。この方は大丈夫です。ついていきましょう!」
「……わかった」
森を暴走する《リトルネペント》の群れは依然と存在しており、ルクスと名乗るシルフの先導に森を進んでいく。不思議と《リトルネペント》に会うことはなく、森の奥にあった洞穴へと逃げ込んだ。
「逃げきれたかな……?」
「はい。久しぶりで、ありがとうございます、ルクスさん!」
「ユイの知り合いですか?」
「ああ……改めて、私の名前はルクス。リズやショウキさんの友達なんだ。話は聞いてるよ、プレミア」
どうにか《リトルネペント》たちを振りきれたのか、ルクスは息を整えながらユイに視線を送ると、周囲のサーチをこなしたユイから太鼓判を押されて。そうして改めて、ルクスは屈んでプレミアの目線に合わせながら、ゆっくりとした口調で自己紹介をして笑顔をみせた。
「ショウキたちの友達ならわたしも友達です。よろしくお願いします」
「うん。それと……」
「…………」
「えっと……ガーネットさんともお知り合いなんですか?」
プレミアと握手してからルクスは立ち上がり、居心地の悪そうなガーネットへと振り向くが、肝心のガーネットはそれを避けるようにそっぽを向く。そもそもガーネットとこうしてクエストに来ているのは、仲間と仲違いしたからだとユイは思いだし、おずおずと聞いてみればル
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